3-10〔国立がん研究センター:がん情報サービスhttps://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/relaxation/index.htmlより引用〕83治療によって生じること ・しびれる ・食べられない ・外見が変わる図1 がんに伴う心と体のつらさの例 気持ちのこと・不安で眠れない・何もやる気が起きない体のこと・痛い・息苦しい・だるい 社会的なこと・働きたいけど、働けない・子どもの世話ができない 人生に関すること・生きる意味・将来への不安・家族に迷惑をかけたくない緩和ケアとは、がんによる心と体の苦痛を和らげ、自分らしい生活を送れるようにするケアを指します。がんになると、体や治療のことだけではなく、仕事や将来への不安などの心のつらさも経験するといわれています(図1)。緩和ケアは、がんに伴う「心と体」のつらさを和らげる医療で、がん診療に携わるすべての医療者が行っています。緩和ケアという言葉に対して、「がん治療ができなくなった人への医療」、あるいは「がんの終末期に受ける医療」と思っている人は少なくないようです。しかし本来の緩和ケアとは、がんと診断されたときから、がん治療と一緒に受けるケアなのです。緩和ケアは、がんと診断されたときから始まる緩和ケアとはどういうものですか。いつから始めるのがよいでしょうか?
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