20460T
3/16

疸、体重減少が多くみられます(17ページ参2525けんしん診断での異常(15.9%)」「集団検診後の精密検査(10.5%)」「糖尿病の悪化(5.7%)」と続きます。症状としては、腹痛、背部痛、黄照→Q1-2)。一方、比較的予後がよい早期に発見された膵がんではどうでしょう。発見のきっかけは、「他の病気で経過観察中に異常を指摘されたこと」が全体の約半数にあたる53.5%と一番多く、次に「症状によるもの(23.9%)」「検診での異常の指摘(17%)」と続きます。つまり、早期の膵がんの約8割が「無症状」ということになるのです。こうしたことからも、早期で膵がんを発見するには、症状が出てから医療機関を受診するのではなく、症状が出る前に採血や腹部超音波、CT、MRI(MRCP)など、瘤や膵管拡張、膵のう胞、胆管拡張などの何らかの画像検査を定期的に受けて、腫「膵がんが疑われる異常を発見すること」が大事なのです。そのためには、健康診断や検診、人間ドックの果たす役割が大きいといえるでしょう。健康診断、検診、人間ドックの違いをご存じでしょうか。健康診断とは、診察および採血など、いくつかの法律(労働安全衛生法、学校保健安全法、健康保険法など)で決められた検査によって健康状態を調べること。健康の維持や病気の予防、さらにはさまざまな病気の早期発見に役立てるものです。診、健康診断(診査)とも呼ばれ、一般的な健康状態の確認や、病気の発見につ健なげることを目的としています。同じ読み方の「検一方、全身を対象にした細かい検査で、さまざまな疾患の早期発見を目的としたものは、船舶のオーバーホール施設になぞらえて「人間ドック」と呼ばれています。これらのうちどれを選ぶかは、市区町村などの公的なものかどうか、働いている企業の支援体制、さらには費用面での条件によっても変わってきます。費用はいずれも保険適用外(234ページ用語集参照)です。ただし定期健診は法定義務のため、企業に勤めている人はその企業が負担するこ診」は、特定の病気をみつけることを目的とした検査です。膵がんの発見を目的としている場合には「膵がん検診」、肺がんをみつける検診は「肺がん検診」となります。おうだんけんしんしゅりゅう早期発見に健康診断、検診、人間ドックを活用する

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る