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治療法各 論Ⅱ LC3(MC3)  2550%(0名)2%(1名)0%(0名)スシリーズが存在し,有効性,安全性が報告されたレジメンである7‒10)。 S‒1単独療法は,過去の第Ⅲ相試験における70歳以上でのデータであるが,ゲムシタビン塩酸塩単独療法と同様に安全性が報告されたレジメンである11)。ゲムシタビン塩酸塩+S‒1併用療法については,70歳以上での報告を認めたが,一次化学療法として現在推奨されていないレジメンであり,検討から除外した。 ゲムシタビン塩酸塩単独療法は,従来より広く使用されており,本レジメンでのシステマティックレビューは行わなかったが,推奨されるレジメンの一つとした。 さらに高齢者においては,全身状態としてperformance statusの低下やさまざまな併存疾患を有することから,ステートメントに,同内容を含める記載とした。 以上の検討から高齢者膵癌に対して推奨されるレジメンは,ゲムシタビン塩酸塩+ナブパクリタキセル併用療法,S‒1単独療法,ゲムシタビン塩酸塩単独療法の3つが挙げられる。いずれも強いエビデンスに基づいたものではなく,行うことを提案するとした。ゲムシタビン塩酸塩+ナブパクリタキセル併用療法,S‒1単独療法をゲムシタビン塩酸塩単独療法と比較した質の高い論文はなく,レジメン間の優劣を判断することは困難である。各レジメンによる有害事象の内容や発現頻度,治療方法(利便性)の違いから,治療レジメンの選択は,患者の全身状態や価値観によって変わり得る。よって本CQに対する推奨は,上記3つのレジメンを並列して提案することとした。ステートメント2ステートメント3行うことを推奨する(強い推奨)0%(0名)行うことを推奨する(強い推奨)0%(0名)行うことを推奨する(強い推奨)0%(0名)行うことを提案する(弱い推奨)行わないことを提案する(弱い推奨)100%(42名)行うことを提案する(弱い推奨)行わないことを提案する(弱い推奨)98%(41名)行うことを提案する(弱い推奨)行わないことを提案する(弱い推奨)100%(42名)行わないことを推奨する(強い推奨)推奨なし0%(0名)0%(0名)行わないことを推奨する(強い推奨)推奨なし0%(0名)0%(0名)行わないことを推奨する(強い推奨)推奨なし0%(0名)0%(0名)■■委員会投票結果ステートメント1明日への提言 高齢者の年齢の定義は,がん種ごとに異なり,国内外でも異なる。今回,高齢者の定義は,FOLFIRINOX療法が実地臨床で行われることが少ない76歳以上としたが,海外では70歳以上と定義している場合もある。また,高齢者の活動性は,同年代であっても,かなり幅が

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