患者さんのための肺がんガイドブック 2021年版 第2版
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A がんの治療を考えるうえで大切なことは,がんの状態を知ることです。咳せきや痰たん,息苦しさなどの自覚症状のほかにも,気になっていることがあれば担当医に伝えましょう。診察に続いて,がんの大きさ,性質,ひろがりを把握するためのさまざまな検査が行われます。検査が続き,診断結果が出るまで時間がかかることもあります。その後,担当医から検査の結果や診断について説明がなされます。検査や診断についてよく理解し,記録しておくことは,治療やこれからの過ごし方を考えていくうえで大切です。 不安や心配ごとがあるときは,我慢しないで伝えましょう。Q13の内容も参考になります。Q15 あらかじめメモを用意しておくことで,自分が何を聞きたいのかをはっきりさせ,疑問点を整理することができます。メモにしておけば,短時間でも要領よく質問でき,聞き忘れることを少なくすることができます。一回の診察ですべてを聞く必要はありません。新しく疑問に思うことがあるかもしれません。こうしたこともメモしておくと,次の診察のときに伝えることができます。何度か話し合うことによって,治療の希望や大切にしたいことなどについて,うまく伝えることができるようになるでしょう。42第3章 肺がんと診断されたら,まず知って欲しいこと1.医療者と話し合ってみましょう 病状や治療のことについて,あなたの病状を最もよく理解しているのは,担当医や看護師です。わからないことがあれば遠慮せずに尋ねてください。詳しく話を聞きたいときは,相談のための時間を割いてもらいましょう。通常の外来診察の時間では,ほかに多くの患者さんもあり,ゆっくり相談できない場合もあるでしょう。①担当医の空いている別の時間に予約する,②入院時,退院時に詳しく説明を受ける,などで対応できることもあります。じっくり話を聞くことによって,病気のこと,治療のこと,生活のことなど,これからのことをより深く理解できるでしょう。2.聞いておくこと,聞いたこと,わからないことはメモにしておきましょう担当医と話し合うときに,聞くべきこと,準備すべきことはありますか

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