再発リスク抑制効果大小少多●再発リスクが高い場合は,アンスラサイクリンとタキサンの順次投与を強く推奨す推奨の強さ:1,エビデンスの強さ:強,合意率:92%(45/49)dd : dose-denseA:ドキソルビシンE:エピルビシンC:シクロホスファミドT:ドセタキセルCQ8TC×6TC×4AC/EC×4CQ8CQ71.初期治療る。タキサンはアンスラサイクリンと交差耐性が少ないと考えられ,術後化学療法にタキサンを追加することで予後の改善が期待される。アンスラサイクリンを含んだ化学療法にタキサンを順次投与として併用することの意義を検討する。アンスラサイクリンによる術後化学療法にタキサンを追加することの意義を検証した,2019年にコクランから出されたシステマティック・レビュー1)を利用した。同システマティック・レビューでは2018年7月16日までの文献が対象とされ,20件のランダム化比較試験(RCT)が抽出されていた。それ以降の文献検索も施行したが,本CQに合致するRCTは認めなかった。そこで,本CQでは先に述べたシステマティック・レビューに含まれる19件のRCTを対象とし推奨におけるポイント■リンパ節転移陽性などの再発リスクが高い場合に推奨される。■薬物CQ7~9の対象は重複する部分があり,再発リスク抑制効果と有害事象を考慮してレジメンを決定することが勧められる(図1)。推奨dd AC/EC→タキサンCQ9AC/EC→タキサン有害事象88図1各レジメンの再発リスク抑制効果および有害事象の関係と該当するCQ背景・目的解説CQ 7化学療法を行うHER2陰性の早期乳癌に対して,アンスラサイクリンとタキサンの順次投与は勧められるか?
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