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各 論

部分に関しての分割切除を行ってもよいが,一般的に分割切除では不完全切
除率が高く,局所再発率が高いことに留意する。また正確な組織学的判定が
困難となるような多分割切除は避けるべきである

3)

5

 内視鏡的切除後は,切除局所を詳細に観察し遺残病変の有無を確認する。

  ・遺残病変の診断には色素撒布・拡大観察が有用である

9)

  ・ 粘膜内病変の遺残があれば追加治療(内視鏡的追加切除,ホットバイオプ

シー,焼灼など)を行う。

6

 内視鏡治療後の経過観察

11,12)

  ・ pTis癌で分割切除,水平断端陽性の場合には,6カ月前後に大腸内視鏡検査

にて局所再発の有無を調べる。

(CQ 3)

  ・ pT1癌で経過観察する例では,局所再発のみでなくリンパ節再発や遠隔転移

再発の検索も必要であり,内視鏡検査に加えてCT検査などの画像診断や腫
瘍マーカーなどを用いた経過観察が必要である。

(CQ 3)

  ・ pT1癌内視鏡治療後の再発は3年以内であることが多いが,それ以上遅れて

再発することもあり注意が必要である

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