3.病理
・肉眼的判定(手術標本):
肉眼的観察において,管状の食道から囊状の胃に移行する周径が変わる部位で判定する。
・組織学的判定:
粘膜構造の保たれている粘膜
1)非バレット食道:squamocolumnar junctionを食道胃接合部とする。
2) バレット食道:固有食道腺とその導管,粘膜筋板二重構造,柵状血管などの組織所
見を指標に判定する。
粘膜構造の保たれていない病変
手術標本の肉眼像にもとづいて,組織学的に食道または胃を示す組織構築をとらえて
推定する。
2)残胃癌
残胃癌とは,初回手術時の病変,切除範囲,再建法などを問わず,再発癌の可能性があ
る症例を含めて,胃切除(胃の一部以上を全層切除した)後の残胃に発生したと考えられ
る胃癌をいう。次の3項目をハイフンでつないで記載する。可能ならば初回手術における
切除範囲,再建法を付記する。
・初回胃切除の病変:B.良性病変,M.悪性病変,X.不明
・初回胃切除から残胃癌発見までの期間:年数,X.不明
・ 残胃の癌の存在部位:A.断端吻合部,S.断端縫合部,O.非断端部,T.残胃全体,
E.食道,D.十二指腸,J.空腸
記載例:B—20—S,M—09—AJ
Ⅱ.原発巣の記載 5