83

 発端者からみた第1,第2,第3度近親者は以下に示すとおりである。

 ゲノムの変化を表記する場合には,HumanGenomeVariationSociety(HGVS)http://
varnomen.hgvs.org/による記載法を用いることが一般的である。通常,参照配列情報,位置
情報,変化の情報の順に記載する。

1.参照配列の記号

 

 

ゲノムDNA配列:g.

 

 

コーディングDNA配列

:c.

 

 

RNA配列:r.

 

 

タンパク:p.

 

#

コーディングDNA配列とは,mRNAの開始コドンと終止コドンに挟まれたタンパクに翻
訳されるmRNAの鋳型となるDNA配列である。

2.バリアントの位置

(1)ゲノムDNAレベルで変化を表記する場合は「g.」で表し,ゲノムの位置は参照する

genome配列の最初を1として数える。

(2)コーディングDNAレベルで変化を表記する場合は「c.」で表し,開始コドンATGのA

(翻訳開始点)を1として数える(

付録図3

のエクソン1の終わりは,開始コドンATGの

Aから数えて128番目にあるので,c.128となる)。コーディングDNAとは,タンパク
に翻訳されるDNA配列であり,イントロンは含まれていないので,イントロンの位置を

付録図2

 発端者からみた第1,第2,第3度近親者