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発端者からみた第1,第2,第3度近親者は以下に示すとおりである。
ゲノムの変化を表記する場合には,HumanGenomeVariationSociety(HGVS)http://
varnomen.hgvs.org/による記載法を用いることが一般的である。通常,参照配列情報,位置
情報,変化の情報の順に記載する。
1.参照配列の記号
ゲノムDNA配列:g.
コーディングDNA配列
#
:c.
RNA配列:r.
タンパク:p.
#
コーディングDNA配列とは,mRNAの開始コドンと終止コドンに挟まれたタンパクに翻
訳されるmRNAの鋳型となるDNA配列である。
2.バリアントの位置
(1)ゲノムDNAレベルで変化を表記する場合は「g.」で表し,ゲノムの位置は参照する
genome配列の最初を1として数える。
(2)コーディングDNAレベルで変化を表記する場合は「c.」で表し,開始コドンATGのA
(翻訳開始点)を1として数える(
付録図3
のエクソン1の終わりは,開始コドンATGの
Aから数えて128番目にあるので,c.128となる)。コーディングDNAとは,タンパク
に翻訳されるDNA配列であり,イントロンは含まれていないので,イントロンの位置を
付録図2
発端者からみた第1,第2,第3度近親者