1.原発巣の記載  13

 粘液性囊胞腺癌では囊胞の最大径を,膵管内乳頭粘液性腺癌や膵管内管状乳頭腺癌の場
合(非浸潤性を含む。p.64参照)は主膵管内の最大進展距離(主膵管型),あるいは拡張膵
管の大きさ(分枝型)をTSとして記載する。また,浸潤部があるときは浸潤部の最大径
を別に計測し浸潤部(i:invasive area)として記載する。
 例)膵管内乳頭粘液性腺癌の場合:TS2(35 mm),i—TS(15 mm)

 3 )肉眼型分類

 潜在型(masked type)     肉眼的に腫瘍の存在が明らかでないもの
 結節型(nodular type)     境界明瞭な腫瘍
 浸潤型(infiltrative type)    境界不明瞭な腫瘍で,周囲にび漫性に浸潤
 囊胞型(cystic type)        囊胞腺癌のような腫瘍性囊胞(充実性腫瘍の中心壊死

による二次性囊胞や,腫瘍に随伴した貯留囊胞,仮性
囊胞は除く)

 膵管拡張型(ductectatic type) 膵管拡張(粘液貯留などによる)が主体となる腫瘍
 混合型(mixed type)      2種類以上の肉眼型が混在するもの
 分類不能(unclassifiable type) 上記のいずれにも分類できないもの

図 2. 粘液性囊胞腺癌や膵管内乳頭粘液性腺癌などの大き

さの計測

    ★を計る。