51救急外来で遭遇する症状別アプローチ・最優先事項はけいれんを止めることではなく,呼吸と循環の評価と安定化・小 児 二 次 救 命 処 置(PALS)の ア プ ロ ー チ に 準 じ,2〜3 秒 で 初 期 評 価,30 秒以内に呼吸と循環を含めた一次評価を行い,呼吸と循環に対して必・特に呼吸については注意が必要で,原則けいれん持続中はモニター装着と100% 酸素投与を行う。けいれんそのものやけいれんを止めるための薬・なお,呼吸と循環管理の詳細は本書では割愛するが,『小児の呼吸と循環管理のトリセツ』(監修:笠井正志,著者:黒澤寛史)を参照いただきたい。さ・身体をがくがくさせているなど,明らかにけいれんをしている場合は迷うことはないだろう。反対に,会話をしていたり遊んでいたり,明らかにふ・問題は,もうろうとしていたり,ぼーっとしていたり,明らかなけいれんはないけれどもふだんどおりとはいえない状態である。このような場合に,て 1. バイタルサインの確認・てんかん発作持続中では,状況にそぐわない心拍上昇や SpO2 低下,不規が,採用薬剤が異なる施設も多いと思うので,それぞれ独自に作成しておくことをおすすめする。である。要な介入を行ったあとでけいれんに対する薬物療法が開始される。剤使用に伴って呼吸が不規則になることは多く,酸素投与のほかにも,気道確保やバッグバルブマスクでの換気が必要になることもある。らに小児科医であれば PALS プロバイダーコースを受講していただきたい。つうのときも迷うことはない。んかん発作が持続中かどうかを確認するために,以下の点をチェックする。呼吸と循環の評価と安定化てんかん発作が持続しているかを見抜く来院時対応〈患者到着から 0 分〉患者到着から 1 分経過3.4.
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