17087T
8/10

■ 呼 吸:粘膜浮腫による気道閉塞・狭窄■ 循 環:血管拡張による血圧低下➡ショック■ 粘膜の浮腫を軽減する➡呼吸症状を改善■ 心収縮力・回数上昇+血管収縮➡ショックを改善■ アドレナリンの効果は 10-15 分。特に循環器症状は再燃する可能性がある■ 症状が再燃すればアドレナリン再投与(15 分あけて反復使用可能)36・・アナフィラキシーの致死的症状の原因は,呼吸器症状と循環症状である。・・アドレナリン(=エピネフリン)はアナフィラキシーへの理想的な薬剤である。アドレナリンの効果・・アドレナリンは筋注で投与するほうがよい4)。静脈投与は心臓の負担が大きく(心停止/不整脈のリスク),皮下注は十分な血中濃度が得られない。ただし静脈投与は蘇生時には使用する。・・効果は 2-3 分で出現,15 分で消失する。症状が持続/再燃時は再投与。10分で最高濃度。40 分で半減する。・・アドレナリンは早く投与しないと意味がない5,6)。アドレナリンは重症時に使う薬ではなく,重症にならないように使う薬である。・・酸素投与:忘れやすいが重要。呼吸症状・循環症状があるときは行う。アナフィラキシーは基本的にショック状態であると認識する。・・静脈路確保➡容量負荷(10-20 mL/kg):アナフィラキシーは血管拡張や透過性亢進によって有効循環血漿量を保つことができず,ショックになりやすい循環障害であるため7),静脈路確保はためらわない! しんどくなってからでは確保が困難となる。・・症状が改善しない場合は,アドレナリン筋注(15 分毎)と急速補液を繰り返す。再評価(5-15 分毎)・・患者の体位:突然立ち上がったり座ったりすると急変のリスク=動かさない!(図 3) □アドレナリン筋注後に(前向きに)行うこと・検討すること

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る