34STEP 2アナフィラキシーならアドレナリンを含めた対応を開始圧,可能なら心電図院外なら救急コール表 3 ・・皮膚粘膜症状に他の臓器の症状があればアナフィラキシーといっていい(上述のとおり,初期は皮膚粘膜症状がないこともあることに注意)。・・ただし喘息については,たとえ喘息であっても気管支拡張薬吸入はもちろん,ステロイド全身投与やアドレナリン筋注も症状を改善するため行ってよいので,極論すれば鑑別する必要はない。・・STEP1 の重症度分類でアナフィラキシー(グレード 2,3)ならアドレナリンを含めた対応を開始する。グレード 1 なら STEP3(p.37)へ。アナフィラキシーの対応①原因の除去(薬剤投与中なら中止)②PALS の ABCDE アプローチでの評価+体重➡モニター開始:SpO2,血③助けを呼ぶ:呼べるだけ呼ぶ。ガイドライン的には院内なら蘇生チーム,④アドレナリンを投与する場合は 0.01 mg/kg を筋肉注射(次頁参照)⑤患者を仰臥位にする(または楽な体位,p.37 参照)⑥必要であれば酸素投与(10 L/分リザーバー投与)⑦静脈路確保し等張液の急速投与(10 mL/kg,最初の 5-10 分で)⑧以後も頻回・定期的に患者のモニタリングを行う鑑別困難な疾患・症状共通する症状喘 息喘鳴,咳嗽,息切れ不安発作/パニック発作切迫した破滅感,息切れ,皮膚紅潮,頻脈,消化器症状血圧低下(日本アレルギー学会.アナフィラキシーガイドライン 2022 より)鑑別ポイント喘息増悪(発作)では瘙痒感,蕁麻疹,血管浮腫,腹痛,血圧低下は生じない不安発作/パニック発作では蕁麻疹,血管浮腫,喘鳴,血圧低下は生じない純粋な失神による症状は臥位をとると軽減され,通常は蒼白と発汗を伴い,蕁麻疹,皮膚紅潮,呼吸器症状,消化器症状がない血管迷走神経反射③,④,⑤は同時に行う
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