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1敗血症2Chapter 1疾患のトリセツ敗血症生じる状態である。に抗菌薬を投与する主の生体反応調節不全」と2016年に定義が更新された(Sepsis-3)。しかし小児においては「感染に伴う全身炎症反応症候群(SIRS)」頻度:★★★★☆ 重症度:★★★★★ 敗血症は,感染症への生体反応が制御不能となり致命的な臓器障害が どのような症例を敗血症だと「認知する」かを決める。 アルゴリズムに沿った初期対応を迅速に行う。 原因微生物の同定を諦めない。・・初期蘇生の目標を達成する(頻脈と低血圧の改善)・・抗菌薬開始前に血液培養を十分量採取する・・敗血症なら認知から3時間以内,敗血症性ショックなら1時間以内・・感染巣や原因微生物の特定を諦めない・・耐性菌のリスク,保菌情報も考慮して抗菌薬を選択する・・成人領域では,敗血症は「生命を脅かす臓器障害を伴う感染に対する宿(Sepsis-1)という定義から更新されてこなかった。・・小児の敗血症・敗血症性ショックの新しい診断基準として2024年にPhoenixScoreが発表された1)。・・しかし敗血症という言葉は,診療における道具(ツール)である。道具はうまく使えてナンボである。敗血症診療の到達目標敗血症とは

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