しい。おおこわ。単純化してわかりやすくするため、脳をPCに■える。脳をコンピュータと同列にするなとあちらこちらから抗議の声が上がるが、三頭体制に声は届かない。外因というのはPCでいうとハードウェアの問題である。ICチップに齟齬があって、ワードの文章が滅茶滅茶になっているとか、ACアダプタが故障していて、電圧が一定せず、誤動作するとか。脳に話を戻せば、脳細胞自体が障害を受けるか、脳に栄養や酸素が十分に供給されずに、精神症状をきたすといったものである。内因は何らかの脳の障害ではあるが、明らかにこれと示せるものはまだ見つかっていない。何だか歯に物が挟まっていて、気持ち悪いから、ソフトウェア、なかんずくOSの障害だと言い切ってしまおう。またもや抗議の声があちらこちらから。近年の神経科学はその「何らかの脳の障害」に迫りつつはあるから、OSではなかろうという意見もわかる。だがOSの障害で、あるICチップに過負荷がかかって、チップが壊れるなどということもあり得るので神経科学の知見も、それが原因なのか結果なのか過程なのか、実はまだまだ決められないのではないかと思う。少なくとも模式的に考えるには内因はOSの障害としておくのはそう悪くない。OSが不具合を起こせば、ワードもエクセルも機能がおかしくなる。内因性疾患としては従来、統合失調症と躁2525
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