10223T
2/16

2がん免疫療法の作用メカニズム1010・抗PD-1抗体・抗PD-L1抗体・CAR-T、TCR-Tなどのがん抗原特異的T細胞・NK、NKT、γδTなどの自然免疫細胞がん細胞攻撃、破壊がんを集中攻撃図1 がんに対する免疫療法のメカニズムがんをNK細胞マクロファージ抗体産生(体液性免疫)多数のT細胞リンパ節へ移動T細胞への情報伝達B細胞を刺激がん抗原樹状細胞・がんワクチン・光免疫療法がん抗原を取り込んだ樹状細胞B細胞体・抗CTLA-4抗1章がん免疫療法の基礎知識 前の項で、がん免疫のしくみがわかりました。それではそのしくみに沿って、がん免疫療法がどのように作用するのかをみてみましょう。生体内ではがんの表面にある「がん抗原」を目印として免疫細胞が攻撃を仕掛けますが、がん細胞もまた免疫の攻撃を弱めるしくみをもって対抗しています。がん免疫療法には、がんに対する攻撃力を強くする方法と、がんのもつ防御力を取り除く方法とがあり、その作用メカニズムによって大きく3つに分けることができます(図1)。 1.がんを攻撃する免疫細胞を体外で作成して体内に戻す方法 2.免疫細胞の攻撃を弱める免疫チェックポイントの働きを止める方法 3.がんを攻撃する免疫細胞を体内で作り出して強化する方法です。それでは、それぞれをわかりやすく解説していきましょう。2.免疫チェックポイント阻害薬1.がんを攻撃する免疫細胞を体外で作成して体内に戻す自然免疫獲得免疫3.がんを攻撃する免疫細胞を体内で作り出して強化する2.免疫チェックポイント阻害薬

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る