❶ニボルマブの治療成績 「切除することができない進行・再発食道がんの二次治療」としてニボルマブの治療効果を検討した臨床試験で、抗がん剤治療のグループは生存期間の中央値が8.4カ月であったのに対して、ニボルマブを投与したグループでは10.9カ月とより改善しました(A また別の臨床試験において、抗がん剤治療と放射線治療の併用療法を行った後に食道がんの切除手術が行われた患者さんの中で、がん病の病理学検査において完全奏効に至らなかった患者さんを対象として、ニボルマブが再発を抑制する効果を検討しました(CheckMate 577試験)2)。その結果、がんが再発するまでの期間はプラセボ(疑薬)のグループが11.0カ月であったのに対し、ニボルマブで治療したグループが22.4カ月であり、ニボルマブはがんの再発をより抑制しました2)。さらに、同じ臨床試験において組織のタイプで食道がんを腺皮がんというグループに分けて解析した結果、腺がん(プラセボ:11.1カ月、ニボルマブ:19.4カ月)と比べて、扁平上皮がん(プラセボ:11.0カ月、ニボルマブ:29.7カ月)でより良い結果が得られました2)。❷ペムブロリズマブの治療成績 「切除することができない食道がんに対する一次治療」として、抗がん剤治療とペムブロリズマブを組み合わせた併用療法と抗がん剤治療のみの治療効果を検討し巣平上ぎひ6262 臨床試験の結果から、ニボルマブで二次治療を行った患者さんの生存期間の延長、ニボルマブの術後補助療法による再発の抑よく制せい、ペムブロリズマブと抗がん剤治療を組み合わせた併用療法による生存期間の延長と、腫瘍が大きくなるのを抑える効果が認められました。アトラクションチェックメイトやくTTRACTION-3試験)1)。びょうそうがんと扁ぺいじょうせんへん免疫療法の治療成績は?QQ33AA解説
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