このサブタイプというのは、過去に複数の偉い人がさまざまに定義しており、明確な輪郭というものを持ち合わせていない。つまり、ある人のパーソナリティを考えるとき、どれかひとつのサブタイプの特徴を顕著に持ち合わせている人、というのはいるのだが、偉い人Aの理論からすればZというサブタイプだが、偉い人Bの理論からすればYというサブタイプになるし、偉い学会Cの理論からするとXというサブタイプ+Y〜Zの中間のサブタイプも持っている、みたいなことになりがちである。そういう意味で、私の見出した偽者クラスタの人々は、少なくとも誰がみてもAというサブタイプ、と決められるようなものではなかった。学派・理論によって意見がばらけたり、対応した精神科医によっては「あなたは健常」と呼ばれる可能性があるものである。私がみつけた偽者クラスタのコアをなす特徴は、以下の5つ対人への過敏性、(2)正確すぎる周波数合わせ、(3)心の距離の調節障害、(4)健常への擬態、(5)虚無と諦念、である。次章以降でそれぞれについて説明していく。さて、今回の研究(?)では、まず自分に「心根」が似た人を組み入れ、その人(1)世間体・3030―
元のページ ../index.html#14