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NTRK融合遺伝子を有する固形がん 1.NTRK融合遺伝子と相互排他的な遺伝子異常を有する固形がん患者では,NTRK融合TMB‒Hを有する固形がん 1.TMBスコアに関わらず免疫チェックポイント阻害薬が実地臨床で使用可能ながん以外の標準的な薬物療法を実施中,または標準的な治療が困難な固形がん患者に対して,免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMB測定検査を推奨する。遺伝子検査を推奨しない。 2.NTRK融合遺伝子が高頻度に検出されることが知られているがん種では,ETV6—NTRK3融合遺伝子を検出できる検査を強く推奨する。 3.上記1,2以外の全ての転移・再発固形がん患者で,TRK阻害薬の適応を判断するためにNTRK融合遺伝子検査を行うことを推奨する。 4.NTRK融合遺伝子が高頻度に検出されることが知られているがん種では,根治治療可能な固形がん患者に対しても,NTRK融合遺伝子の検査を推奨する。 5.上記4以外の全ての早期固形がん患者で,TRK阻害薬の適応を判断するためにNTRK融合遺伝子検査を行うことを考慮する。 6.標準治療開始前あるいは標準治療中からNTRK融合遺伝子の検査を行うことを強く推奨する。 7.TRK阻害薬の適応を判断するために,分析学的妥当性が確立されたNGS検査を強く推奨する。 8.NTRK融合遺伝子のスクリーニング検査法としてfluoresence in situ hybridization(FISH)を推奨しない。 9.NTRK融合遺伝子のスクリーニング検査法としてReverse transcriptase polymerase chain reaction(RT—PCR)を推奨しない。10.NTRK融合遺伝子が高頻度に検出されることが知られているがん種では,FISHあるいはRT—PCRによるNTRK融合遺伝子(特にETV6—NTRK3融合遺伝子)検査を行ってもよい。陰性の場合は別の検査で確認することが推奨される。11.NTRK融合遺伝子のスクリーニング検査としてIHCを考慮する。12.TRK阻害薬の適応を判断するためにはIHCを推奨しない。13.NTRK融合遺伝子を有する切除不能・転移・再発固形がんに対してTRK阻害薬の使用を強く推奨する。14.初回治療からTRK阻害薬の使用を推奨する。 2.TMBスコアに関わらず免疫チェックポイント阻害薬がすでに実地臨床で使用可能な切除不能固形がんに対し,免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためにTMB測定検査を考慮する。 3.局所治療で根治可能な固形がん患者に対し,免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためのTMB測定検査は推奨しない。 4.免疫チェックポイント阻害薬がすでに投与された切除不能な固形がん患者に対し,再度免疫チェックポイント阻害薬の適応を判断するためのTMB測定検査は推奨しない。2

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