74適した治療法を選択する瘍か診断します。がん細胞の遺伝子について検査が追加されることもあります。病気の性質やできた腫瘍の部位によっては、この診断ができない場合もあります。②画像診断や内視鏡検査などによって病気の広がり(進行度)を見る診断画像診断にはエックス線検査、エコー検査、CT検査、MRI検査、PET検査などが含まれます。「がん」と確定するためには①は必要不可欠です。原則として放射線治療は「がん」と確定しなければ実施しません。これは手術や薬物療法など、ほかのがん治療においても同じです。しかし、細胞の採取が非常に困難な場合で、なおかつ、ほかの検査で「がん」であることがほぼ確定的である場合には治療に踏み切る場合があります。これらの検査は、通常は最初に受診した診療科の担当医師によって行われます。たとえば、肺のがんが疑われたとすると呼吸器内科や呼吸器外科、子宮のがんが疑われたとすれば婦人科が担当します。その結果、がんの種類と病期(ステージ)が決まります。それぞれのがんの種類と病期によって、最適(または標準的)とされる治療法が異なります。最適な治療法はガイドライン(科学的根拠に基づき、系統的な手法により作成された推奨を含む文書です。患者さんと医療者を支援する目的で作成されており、治療方針決定の際に、判断材料の1つとして利用することができます)やエビデンス(医学的根拠)を前提に、患者さん本人の年齢や体力などさまざまな要素をふまえて提案されます。それは1種類の治療法であることも、複数の選択肢があることもあります。その選択肢の提示・説明は、通常は担当の主治医によって行われます。図2がんの種類の確定法
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