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1章qq超音波の基礎a)周波数と距離分解能の関係 ●超音波の周波数が高いほど距離分解能は向上6 空間分解能近接する2点を識別する能力を空間分解能といい,この能力の高い診断装置が望まれる。空間分解能には,「距離分解能」「方位分解能」「スライス方向の分解能」がある。 ● 方位分解能を上げるには,▼超音波の周波数を高くする:周波数が高くなると,音波の直進性が向上する(指向性の向上)。そのため,同じ直径の振動子では,高周波数の方が超音波ビームは狭くなる。▼フォーカシング機能により制御する(3章ムラコ指向角q:大指向角q:小b)ビーム幅と方位分解能の関係 指向性音の広がりは少ない。ど大きくなる。きく,口径が大きくなるほど指向角は小さくなる。【距離分解能】 ●超音波ビームの進行方向(深さ,縦方向)の【方位分解能】 ●超音波ビームの進行方向に垂直方向(走査方【スライス方向の分解能】 ●プローブの厚み方向と同方向の空間分解能のこと。とでビームを絞り込んで改善する。 ● 超音波の周波数が低い(波長が長い)と,波長より短い距離の2点を分解することはできない(図a)。 ● 超音波ビームの幅が広いと,2点を識別できなくなってしまう(図b)。超音波ビームの幅が狭いほど方位分解能は向上する。 ●音響レンズ(2章361頁参照)を使用するこ空間分解能のこと。する。向,横方向)の空間分解能のこと。360頁参照)。 ● 指向性とは,音波の広がり具合のこと。指向性が強い(=狭い)場合, ● 指向性を表現する方法として,指向角(θ)がある。振動子から直線を引き,音圧が中心軸上の音圧に対して1/2 に減少する範囲の角度である。 ● 指向角は─ ▶ 周波数との関係:周波数が高くなるほど小さく,周波数が低くなるほ ▶ 振動子の口径との関係:反比例の関係。口径が小さいほど指向角は大距離分解能ビーム幅が広いビーム幅が狭いスライス方向の分解能方位分解能低周波数2点を識別できない高周波数2点を識別できない359

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