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● 外部被ばくは,以下の2通りの経路によって引き起こされる。  ① 大地:地面や建物には微量の放射性物質(40K,232Th,238U,等)が存在し,これらの核種が放出● 内部被ばくは,以下の2通りの経路によって引き起こされる。  ① 呼吸:空気中には放射性物質(220Rn,222Rn等)が存在しており,呼吸によりこれらの放射性物質● 左図は世界各地の大地から受ける自然放射線による年間被ばく線量を表す。住む地域により大地から● イランのラムサール,インドのケララ,ブラジルのガラパリなどは特に多い。しかし,これらの地域● なぜならば,自然放射線による被ばくは毎日微量の放射線を受け続ける「じわじわ被ばく」であり,同じ線量を一瞬で被ばくした場合の影響に比べ小さいとされているからである(21頁「▲低線量被ばくによる発がんリスクの評価」を参照)。● 右図は,自然放射線による年間被ばく線量の世界平均の内訳を表す。4つの成分のうち,空気中の放31H74Be18大地(建物・地面)からの外部被ばく世界各地の大地から受ける自然放射線の量(年間)▲ 自然放射線(1)自然から浴びる放射線の種類● 我々は生活をする中で,自然界から発生する放射線(自然放射線)により被ばくをしている。自然放射線による被ばくは,外部被ばく,内部被ばくともに起こり得る。する放射線により外部被ばくが生じる。  ② 宇宙線:宇宙空間から陽子等の高エネルギー粒子が地球上に侵入し,大気中の物質との相互作用により放射性物質(3H,7Be,14C,24Na,等)が生成する。これらの核種が放出する放射線により外部被ばくが生じる。を吸入することで内部被ばくが生じる。  ② 食事:野菜や肉,魚など,あらゆる食品に放射性物質(40K,14C,等)が含まれており,これらを摂取することで内部被ばくが生じる。の自然放射線の量は様々であることがわかる。で,「がん死亡リスクが有意に高くなる」という主旨の信頼性の高いデータは報告されていない。射性物質を吸入することによる内部被ばくの影響が最も多いことがわかる。単位:ミリシーベルト「平均値(最大値)」で表示イタリア0.50(4.38)中国0.54(3.0)ラムサール(イラン)10.2(260)ケララ(インド)3.8(35)日本0.33(1.26)ガラパリ(ブラジル)5.5(35)「1993年 国連科学委員会報告書」等より作成アメリカ0.40(0.88)「2008年 国連科学委員会報告書」より作成食物摂取による内部被ばく0.39宇宙地面空気中食物0.48(2)世界の年間自然放射線量23892U232宇宙からの外部被ばく2411Na146C90Th4019K呼吸による内部被ばく世界の自然放射線の量の内訳(2.4mSv/年)0.291.2622286Rn22086Rn4019K146C

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