● コミュニケーションは言葉を用いた「言語的コミュニケーション(バーバルコミュニケーション)」と,言葉を使用しない「非言語的コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)」に大別される。● 言語的コミュニケーションは,手紙(メール)・印刷物等から得られる文字や,会話等による言語を用いたコミュニケーションである。● 非言語的コミュニケーションは,表情やしぐさ等の視覚情報,口調や声色等の聴覚情報を用いたコミュニケーションである。ボディランゲージともよばれ,欧米人によくみられる身振り手振りやジェスチャーがその代表である。● マスクをしていると表情が読み取りにくくなるため,聴覚情報やボディランゲージを用いた非言語的コミュニケーションを積極的に活用すべきである。● メラビアンの法則とは,1971年にカリフォルニア大学の心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱した法則である。● コミュニケーションをとる際には3Vの法則が重要である。3Vは「言語情報:Verbal」,「聴覚情報:Vocal」,「視覚情報:Visual」の3つの頭文字である。この3Vの中で,それぞれがどの割合で相手へ印象を与えるかを検証した結果がメラビアンの法則である。● 3Vそれぞれの影響力の割合は,「言語情報」が7%,「聴覚情報」が38%,「視覚情報」が55%である。つまり,最も重要と思われがちな言語情報はほとんど印象に関係しないということである。● 言い換えれば,声の質や大きさ,話す速さ,口調等の聴覚情報,話し手の見た目やしぐさ,表情,視線などの視覚情報,これらの非言語的な要因により印象の93%が決まってしまうことに注意が必要である。● 臨床現場で患者と向き合うときには,身なりを整え,話し方や身振り手振りを大きくすることで,印象が良く良好なコミュニケーションを取ることができるといえる。1587%視覚情報(Visual)聴覚情報(Vocal)55%言語的コミュニケーション非言語的コミュニケーション書き言葉(手紙など)視覚情報(表情や仕草)話し言葉文字聴覚情報(口調や声色)言語情報(Verbal)38%(1)コミュニケーションの基本▲ コミュニケーションの種類(2)メラビアンの法則▲ メラビアンの法則2コミュニケーションの基本構造と技術あ
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