● 左図のように,被ばくしたコホートにおける発がんした人の割合を「a」,非被ばく集団における発がんした人の割合を「b」とする。● 絶対リスク:被ばくが原因で発がんした人の割合を表す。● 相対リスク:非被ばく集団に対して,被ばくしたことにより発がん確率が何倍になるかを表す。つまり,下式のように割り算で計算できる。ab● 過剰相対リスク:相対リスクが被ばくによりどれだけ増加ab疫学データの基礎第5章ababab111ab●図のように「b群に対してa群の発がん確率は何倍?」かを考えると「a/b」となり,これが相対●次に「過剰な値を評価」すると,等倍は「1」であるため,1に比べてどれだけ過剰であるかを考●よって,「a/b-1」となる。これが過剰相対リスクであり,相対リスクから「-1」となる正体で2 データを読み解くためのkey word解説139過剰な値1を引く(2)過剰絶対リスク,相対リスク,過剰相対リスク● リスクと発生率は発生頻度の指標であるが,得られた値が大きいのか小さいのかを直感的に理解するのは難しい。直感的に理解するためには比較した方がわかりやすく,その比較した指標として「過剰絶対リスク(絶対リスク)」「相対リスク」「過剰相対リスク」の3つを解説する。リスクである。えればよい。ある。つまり,下式のように引き算で計算できる。したかを表す。下式のように定義される。a-b-1被ばく集団における発がんした人の割合非被ばく集団における発がんした人の割合b群に対してa群の発がん確率は何倍?相対リスクbで割る過剰相対リスク−1▲ 発がん割合過剰相対リスクはなぜ相対リスクから「−1」なのか?column
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