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5 医学物理学的視点から考える放射線性皮膚炎放射線性皮膚炎が生じるおそれのある照射例● 皮膚に高線量が投与される場合,放射線性皮膚炎に十分に気をつける必要がある。● 垂直にビームを照射した場合,ビルドアップ領域は皮膚表面から6 MV︲X線では約15 mmとなるため,皮膚線量はあまり高くならない。● 斜めにビームを照射した場合,ビルドアップ領域は浅部(皮膚表面近傍)となり,皮膚線量が高くなる。● そのため,斜めにビームを照射する場合には● 斜めにビームを照射した場合の例を示す。● 症例1(外陰部癌に対する前後対向2門照射)では,ビームが大腿(左右)の皮膚面に対して斜めに照射されており,大腿部内側の皮膚表面が高線量域となっている。● 症例2(乳癌に対する接線照射)では,ビームが乳房の皮膚面に対して斜めに照射されており,乳房の皮膚表面が高線量域となっている。第1章第2章第3章第4章第5章第6章第7章第8章第9章第10章第11章第12章第13章第14章第15章垂直に照射  斜めに照射高線量域症例1症例2377①皮膚面に対して斜めにビームを照射する場合②電子線を用いる場合③照射部位にしわが多い場合④軟膏が塗られている場合▲ ①皮膚面に対して斜めにビームを照射する場合放射線性皮膚炎に注意を要する。

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