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 ●  

不対電子をもつことにより生じる磁場と同じ
方向に磁化される性質

 ● 

磁化率:10

−6

~10

−2

オーダー

  

(超常磁性>常磁性>弱常磁性)

 ● 

代表的な物質

 

金属状態のLi・Na・Alなど(弱常磁性)

 

 

金属イオンのFe

2+

・Cu

2+

・Mn

2+

・Gd

3+

ど(常磁性もしくは超常磁性)

 ● 

MR造影剤に利用

 

Gd

-DTPA 

Gd

-HP-DO3A

 

Gd

-DOTA 

Gd

-EOB-DTPAなど

 

Gd

-DTPA-BMA

 ●  

不対電子をもつことにより生じる磁場と同じ
方向に強く磁化される性質

 ● 

磁化率:非常に大きい

 ●  

強磁性体が磁場内に存在することによる影響
は非常に大きい

 ● 

代表的な物質

 

金属状態のFe・Ni・Coなど

 

磁性フェライト,強磁性合金など

 

● 

常磁性

とは原子内に不対電子をもつことによっ

て磁場と同じ方向に磁化される性質 (χ<
0

) のことである。

 

● 

磁化率は10

-6

~10

-2

(ほとんどは10

-5

~10

-4

であり,その大きさによって超常磁性>常磁性
>弱常磁性に分類される。

 

● 

代表的な物質として,金属状態のLi・Na・Al
など(弱常磁性),不対電子をもつ金属イオン
のFe

2

・Cu

2

・Mn

2

・Gd

3

など(常磁性も

しくは超常磁性)が挙げられる。

 

● 

一般に,孤立電子が多いほど,緩和時間の短縮
効果が強くなる。特に7個の孤立電子を有する
Gd

は超常磁性を示し,MR造影剤として利用

されている。

● 

強磁性

とは原子内に不対電子をもつことによっ

て磁場と同じ方向に強く磁化される性質(χ<
0

)のことである。

 

● 

磁化率は反磁性や常磁性に比べて非常に大き
く,磁場内に存在することによる影響が非常に
大きい。

 

● 

代表的な物質として,金属状態のFe・Ni・Co
など,磁性フェライト,強磁性合金などが挙げ
られる。

5

 

6

 

 強磁性体の特徴的な性質

 ● 

強磁性は磁化率が大きいことに加え,反磁性

や常磁性とは異なる特徴を有する。

 ● 

強磁性体を磁場にさらすと,磁化が強くなる

が,ある磁場強度で磁化が飽和する(磁化飽
和)。

 ●  

物質を磁場にさらし,その後に磁場から除く
と,反磁性体や常磁性体の磁化は消失するが,
強磁性体の磁化は残存し(残留磁化),磁場に
さらされていなくても常に磁化された状態と
なる(自発磁化)。

 ● 

強磁性体は,磁場にさらされた履歴に依存す

る(磁化ヒステリシス)。