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3.腰 椎
3.腰 椎
1)腰椎正面像
■体 位
背臥位で腰椎の長軸を受像面の中心線に合わせ,胸部および骨盤部の前額面を水平にする。
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上肢は体側に置き,膝は屈曲して立て膝にする。
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呼気停止時に撮影する。
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■中心線
垂直の中心線で,肋骨弓下縁(第3腰椎)の高さで正中面に入射する。
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■X線像
第1腰椎から仙椎を描出し,椎体上縁および下縁が一致し,椎間腔を描出する。
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椎体の中央に棘突起,外側に横突起を,椎体上縁両側に椎弓根を描出する。
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上・下の関節突起と椎弓が椎体に重複し,その中間に椎間関節を描出する。
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〔診断・読影のポイント〕
腰椎正面アライメント,骨棘形成や椎間狭小などの変性変化,外傷(圧迫骨折や横突起骨折)な
どの診断に用いる。L1から仙骨上部の範囲の撮影が必要である。椎弓根の消失や椎体の圧潰像
は腫瘍性病変を疑い,大腰筋の腫脹は化膿性脊椎炎や椎間板炎などの感染性疾患を疑う。