46

3.腰 椎

3.腰 椎

1)腰椎正面像

■体 位

背臥位で腰椎の長軸を受像面の中心線に合わせ,胸部および骨盤部の前額面を水平にする。

上肢は体側に置き,膝は屈曲して立て膝にする。

呼気停止時に撮影する。

■中心線

垂直の中心線で,肋骨弓下縁(第3腰椎)の高さで正中面に入射する。

■X線像

第1腰椎から仙椎を描出し,椎体上縁および下縁が一致し,椎間腔を描出する。

椎体の中央に棘突起,外側に横突起を,椎体上縁両側に椎弓根を描出する。

上・下の関節突起と椎弓が椎体に重複し,その中間に椎間関節を描出する。

〔診断・読影のポイント〕

腰椎正面アライメント,骨棘形成や椎間狭小などの変性変化,外傷(圧迫骨折や横突起骨折)な
どの診断に用いる。L1から仙骨上部の範囲の撮影が必要である。椎弓根の消失や椎体の圧潰像
は腫瘍性病変を疑い,大腰筋の腫脹は化膿性脊椎炎や椎間板炎などの感染性疾患を疑う。