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骨盤計測
骨盤計測
1)グートマン像 Guthmann’s view
■体 位
立位または背臥位で臀部の側面を受像面に付け,骨盤部の矢状面を受像面と平行にする。
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骨盤前後径の中点を受像面の中心線に合わせ,受像面の高さは下方が両大腿間に挟んだ鉛メ
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ジャーが写る高さとする。
両上肢は肩の高さに上げ,胸の前で腕を組む。
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脚は肩幅に広げ,両脚に均等に荷重させる。
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■中心線
受像面に対して垂直な中心線で,大転子隆起部から垂直上方に5cmの点を前方へ2cmの
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点に入射する。
■X線像
左右の大腿骨頭が同心円状に描出し,仙骨岬角,仙骨尖,恥骨結合内壁が明瞭に描出する。
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臀部の下方に計測用のメジャーを描出する。
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〔診断・読影のポイント〕
諸外国では,エビデンスが少なく重要性は低いとされるが児頭骨盤不均衡の診断には重要な検査
である。臨床的に見受けられるトラブルとしては,骨盤が正確に側面から撮像されず恥骨結合の
確認が難しく,正確な計測ができない場合が多い。また,メジャーの入れ忘れも散見される。