[生存時間中央値(median survival time)]:③に示すように,生存割合0.5
(50%)を意味する水平線とカプランマイヤー曲線が交わる点の観察期間が,

生存時間中央値に相当します。介入群が約23週,対照群が約8週であること
がグラフから読みとれます。ただし,多くの人々が生き延びている研究(生
存割合0.5となる時点が生じない研究)ではこの値を求めることはできませ
ん。その場合には,25%点や10%点など,臨床的に意味のある他の分位点が
比較されることもあります。

[追跡期間中央値(median follow‒up)]

:④に示すように,研究対象者全員の

追跡期間の中央値(このデータでは10.5週)の時点における生存割合(この
研究では無再発割合)が,追跡期間中央値に相当します。介入群が約0.75,
対照群は約0.38であることがグラフから読みとれます。

[ログランク検定(log‒rank test)]:2群の生存時間の分布に全体として違い

があるか統計学的に検定する方法です。

図7‒2

のデータにおいてはP<0.001

と2群間に有意な差がありました。ただし,この検定では2群間の違いの大
きさまではわかりません。

114

図7‒2

 カプランマイヤー曲線の例

1.00

0.75

0.50

0.25

0.00

0

10

20

30

40

生存割合(この研究では無再発割合)

①打ち切りを
示す「ヒゲ」

④追跡期間中央値を
求めるための垂直線

③生存時間中
央値を求める
ための水平線

② Number at risk
group=介入群(上)
group=対照群(下)

21

15

8

4

0

21

8

2

0

0

観察期間(週)