(2) 静脈侵襲
(v)
*
42
(規約29頁)
v0:静脈侵襲を認めない
v1:静脈侵襲が軽度の場合。1~2個の静脈に侵襲を認める
v2:静脈侵襲が中等度の場合。v1とv3の中間
v3:静脈侵襲が高度の場合
内視鏡治療例(規約34頁)
v(-):静脈侵襲を認めない
v(+):静脈侵襲を認める
浸潤形式(INF)
*
43
(規約29頁,34頁)(手術例,内視鏡治療例共通)
INFa(膨張型):癌細胞が充実膨張性に発育し,周囲間質と一線を画すもの
INFb(中間型):癌細胞の浸潤・増殖状態がINFaとINFcの中間にあるもの
INFc(浸潤型):癌細胞が小胞巣,個細胞性に浸潤し,周囲間質との境界が不明
瞭なもの
壁内転移(IM)
*
28,44
(規約23頁,29頁,バレット食道癌共通:規約38頁)
pIMX:壁内転移の有無が不明である
pIM0:壁内転移を認めない
pIM1:壁内転移を認める
治療効果の病理組織学的判定基準(規約30頁)
(1)術前治療後の手術症例の検索にあたっては,肉眼的に推定される病変部を可能
な限り標本作製し,組織学的に腫瘍の残存状況を確認する。
Grade0:無効:癌組織・癌細胞に治療効果を認めない
Grade1:やや有効:癌組織・癌細胞には,多少の変性所見は認めても,増殖し得
ると判断される程度の癌細胞(原形質が好酸性で空胞形成が
あり,核の膨化像などの認められるものを含める)が組織切
片で癌の1/3以上を占める場合。
Grade1a:ごく軽度の効果:
「増殖し得る」と判断される癌細胞が2/3以上を占
める場合
Grade1b:軽度の効果:
「増殖し得る」と判断される癌細胞が1/3以上2/3未満
の場合
Grade2:かなり有効:
「増殖し得る」と判断される癌細胞が1/3未満を占めるに
過ぎず,核の崩壊に傾いた癌細胞で占められる場合
Grade3:著効:
「増殖し得る」と判断される癌細胞が全くみられずに,崩壊に傾
いた癌細胞のみで占められるか,癌の痕跡のみをみる場合
(2)被治療癌巣の一部に明らかに再増殖巣と考えられる部分が認められるときは,
判定の後に「再増殖像(+)」と記載する。
*
42:
・内視鏡的切除検体などでは
追加治療の判断材料となるた
め,弾性線維染色(Victoria
blue HE染色,Elastica—van
Gieson染色)で確かめること
が望ましく,その場合v1
(EVG)などと記載する。
2)
*
43:
・病巣の最も優勢な浸潤・増
殖像をもって,3つに分類す
る。
3)
*
44:
・原発巣より明らかに離れた
食道または胃の壁内に転移病
巣を認める場合を壁内転移と
し,個数を記載する。
4)
6 組織学的記載事項
69
食道癌
3