小児科

わが国の小児臓器移植医療をいかに発展させるか

2010年06月号(51巻 07号)

企 画
定 価 2,700円
(本体2,500円+税)
在庫状況 なし
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特集 わが国の小児臓器移植医療をいかに発展させるか
1.小児科医の意識
佐地 勉
2.わが国の小児救命救急医療の充実
植田 育也
3.小児の脳死判定
小国 弘量
4.小児臓器移植における社会の役割
相川 厚
5.ドナー家族の心理
大久保 通方
6.ドナー家族への説明と臓器提供後のフォロー
小中 節子
7.臓器移植を受けた家族の思い
布田 伸一
8.円滑な小児臓器移植医療の推進に向けて
篠崎 尚史
■目で見る小児科
A/H1N1pdmインフルエンザウイルス感染により気管支鋳型粘液栓を伴う急性肺障害を認めた1例
寺田 知正
■綜説
乾燥細胞培養型日本脳炎ワクチン
宮崎 千明
母乳とアレルギー
近藤 直実
百日咳のデータベース構築と運用の検討
菅原 民枝
いわゆる熱せん妄の病態
久保田 雅也
Posterior leukoencephalopathy syndrome
藤井 克則
■診療
小児の頭部外傷の特徴
植田 育也
小児アトピー性皮膚炎に対するタクロリムス軟膏の使い方
柴田 瑠美子
■症例
急性巣状細菌性腎炎の年長児例
山本 詩子
■最近の外国業績より
免疫
日本医科大学小児科学教室
※編集の都合により、一部変更される場合があります
◇本年、2010年7月から改正臓器移植法が施行され、小児臓器移植が可能になります。

◇今月号の特集は、「わが国の小児臓器移植医療をいかに発展させるか」で、いろいろな立場から小児臓器移植に関して解説をしていただいています。1・「小児科医の意識」では、今回の改正臓器移植法の成立に向けての小児科医やいろいろな学会における動向などがまとめてあります。2・「わが国の小児救命救急医療の充実」では、脳死の小児からの臓器提供における救急医療分野での問題点を、3・「小児の脳死判定」では、15歳以下とくに6歳以下の脳死判定について臨床的、検査上の要点が、4・「小児臓器移植における社会の役割」では、小児臓器移植を行ううえで、社会がこれから構築していくべき点について解説されています。5・「ドナー家族の心理」では、ドナー家族の心情は、それぞれに異なり複雑であり、事後ドナー家族のフォロー・ケアするための機関が必須である点を、6・「ドナー家族への説明と臓器提供後のフォロー」では、臓器移植コーディネーターとして、マニュアルの改変、小児救急医療に携わるスタッフとの協力体制、小児とその家族への専門的対応への習熟の必要性を解説されています。7・「臓器移植を受けた家族の思い」では、移植後の移植人生において、さまざまな人々の支えが必要である点を提言されています。8・「円滑な小児臓器移植医療の推進に向けて」では、臓器移植の国際的な流れと施行に向けた問題点がまとめてあります。

◇「綜説」の5編は、いずれも大切な課題や疾患について最新の知見が分かりやすく解説されています。「診療」の小児の頭部外傷の特徴は、臨床症例の提示、病態、初期治療・集中治療について解説されており、小児アトピー性皮膚炎に対するタクロリムス軟膏の使い方は、詳細に解説されており、診療に大変役に立つと思います。「目で見る小児科」の症例は、今後インフルエンザ流行時の診療に有用な報告で、「症例」の急性巣状細菌性腎炎の症例は興味のある論文です。

◇今回の特集は、小児臓器移植についての解説そしてよりよい小児臓器移植に向けて多くの提言も述べてあり、小児医療の従事者が、改定臓器移植法そして小児臓器移植について理解するのに大変有用でありますので、ぜひお読みいただきたいと思います。

(福永慶隆)