小児科

児童虐待

2010年02月号(51巻 02号)

企 画
定 価 2,700円
(本体2,500円+税)
在庫状況 なし
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特集 児童虐待
1.児童虐待の社会学
上野 加代子
2.死に至る小児虐待
高木 徹也
3.児童虐待の診断
市川 光太郎
4.虐待の画像診断
小熊 栄二
5.死に至る児童虐待におけるAutopsy imaging(AI)の役割
山本 正二
6.虐待を疑ったら
有瀧 健太郎
7.児童相談所の現場
田崎 みどり
8.児童虐待の予防−対処システムのあるべき姿−
岡田 邦之
■目で見る小児科
新型インフルエンザに合併した急性呼吸窮迫症候群
陶山 和秀
■綜説
リソソーム病の診断と治療
井田 博幸
膠原病と間質性肺炎
小林 一郎
■診療
若年性特発性関節炎の臨床症状
安村 純子
イヌ、ネコからのヒトへの感染症
山田 章雄
小児に対する在宅酸素療法
山村 英司
ウイルス感染による無呼吸発作
楡井 淳
■症例
慢性好酸球性肺炎の1例
岸本 芽子
■最近の外国業績より
栄養・代謝・内分泌
日本医科大学小児科学教室
◇流行していた新型インフルエンザの感染者が1月も減少傾向を示していますが、これで終息していくのかはまだ不明であります。

◇「目で見る小児科」の新型インフルエンザウイルスによる急性呼吸窮迫症候群の症例報告のような症例に出会う可能性もまだ考えられますので、注意が必要と思われます。

◇さて、今月号の特集は、「児童虐待」です。1・児童虐待の社会学では、わが国の児童虐待への取り組みの歴史とその問題点が解説されています。2・死に至る児童虐待では、法医学の実務と虐待に関わる創傷や成傷機序についての解説に加えて、法医学の立場からの児童虐待に関する問題と展望が述べられています。3・児童虐待の診断では、診断のポイントとして、被虐待児や虐待をする保護者の特徴を熟知することが挙げており、その特徴が図やチャートを用いてわかりやすくまとめてあります。4・虐待の画像診断は、児童虐待の画像所見の解説とともに実例の画像写真が多く掲載されています。5・死に至る児童虐待におけるAutopsy imaging(Ai)の役割では、児童虐待の死後画像診断の役割と今後の方向性を解説されており、注目すべき新しい点が多くあります。6・虐待を疑ったらでは、実際の診療の場での対応について非常に詳細に解説されています。7・児童相談所の現場では、児童虐待に関する法律の変遷、児童相談所の組織体制、児童虐待の通告後の児童相談所の対応の流れ、司法面接、RIFCR(リフカー)などが解説されております。8・児童虐待の予防では、周産期にハイリスク児を把握することの重要性を指摘され、筆者らが取り組まれている対処システムが紹介されており、たいへん参考になると思います。この特集だけで、児童虐待についての最近の動向と診療の現場での診断と対応など、全般についてよく理解できると思います。

◇「綜説」のリソソーム病そして膠原病と間質性肺炎は、いずれも診断、治療について最新の知見が分かりやすく解説されています。「診療」のイヌ・ネコからヒトへの感染症は日常の生活とも密着した問題であり、小児に対する在宅酸素療法もこれから小児科領域においても必要になってくると思います。診療の他の2編と症例の1編も臨床に役立つ興味のある論文です。

◇このように、本号は、臨床における重要な問題や疾患について、診療の場で役に立つ論文が掲載されています。通読をお願い致します。

(福永慶隆)