よくわかる専門基礎講座 公衆衛生 第8版

わかりやすい解説と図で変化の激しい社会情勢を理解、国試対策にも!

編 集 松木 秀明
定 価 2,700円
(2,500円+税)
発行日 2017/02/15
ISBN 978-4-307-70229-4

B5判・364頁・図数:96枚

在庫状況 あり

 「標準看護学講座」の流れを汲む、「よくわかる専門基礎講座」シリーズ。幅広い内容の「公衆衛生」では、各分野の専門家により必要な情報をコンパクトにまとめ、年々変わる社会情勢を理解できるようにした。
 今回は「第9章 感染症」にジカウイルス感染症、「第11章 国民栄養」には2016年に発表された第3次食育推進計画を追加するなど、話題のトピックを盛り込んだ。章末の演習課題や付録の看護師国家試験既出問題で、国試対策にも!
第1章 健康の概念と公衆衛生学
1. 健康の概念
2. 公衆衛生の定義
3. 予防の概念
4. プライマリ・ヘルス・ケア
5. ヘルスプロモーション
演習課題

第2章 人口統計と保健統計
1. 人口静態統計
2. 人口動態統計
3. 生命表と平均寿命・平均余命・健康寿命
4. 健康指標
5. 傷病統計
演習課題

第3章 衛生行政と地域保健
1. 衛生行政の発展と特色
2. 地域保健法と健康増進法
3. 衛生行政の組織と活動
4. 地域保健
5. 健康危機管理体制の整備
演習課題

第4章 疫学
1. 疫学とは
2. 疫学の三大要因(疾病発生の3 要因)
3. 疾病発生の多要因説
4. 疫学調査の対象の選定
5. 疫学で使用される統計指標
6. 疫学の方法論
7. 因果関係論
8. スクリーニング
演習課題

第5章 母子保健
1. 母子保健の意義
2. 母子保健の対象
3. 母子保健の指標
4. リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
5. 妊産婦の保健
6. 家族計画と避妊
7. 乳児・小児の保健
8. 母子保健行政
9. ドメスティック・バイオレンス
演習課題

第6章 学校保健
1. 学校保健の目的と対象
2. 学校保健行政
3. 学校保健
4. 学校安全
5. 学校給食
6. 体格・体力
7. 学齢期の健康状態
演習課題

第7章 成人保健
1. 人口構造・疾病構造の変化
2. 生活習慣病の疫学的特徴
3. 生活習慣病の現状と発症要因
4. メタボリックシンドローム
5. ロコモティブシンドローム
6. 悪性新生物
7. 心疾患
8. 脳血管疾患
9. 糖尿病
10. 健康増進に関する施策
11.難病対策
演習課題

第8章 高齢者保健
1. 老年人口と高齢者保健の現況
2. 高齢者保健に関する法律
3. 高齢者の疾患
4. 介護保険
演習課題

第9章 感染症
1. 感染症の成り立ち
2. 感染症の予防
3. 院内感染
4. 最近の感染症の動向
5. 主な感染症
演習課題

第10章 食品衛生
1. 食品衛生
2. 食品衛生管理
演習課題

第11章 国民栄養
1. 国民栄養の概要
2. 栄養の現状:国民健康・栄養調査
3. 食生活指針・食事バランスガイド
4. 食育基本法
5. 特別用途食品
6. 栄養障害
7. 食品の機能性
演習課題

第12章 環境保健
1. 環境と人間
2. 生活環境
3. 地域環境
4. 地球環境問題
演習課題

第13章 社会保障と社会福祉
1. 社会保障の体系
2. 所得保障制度
3. 医療保障制度
4. 介護保障制度
5. 社会福祉制度
6. 社会保障の関連制度
演習課題

第14章 精神保健と障害者保健
1. 精神保健の意義と予防
2. 精神障害の分類
3. 精神障害の動向
4. 精神保健対策のあゆみ
5. 精神障害者の医療
6. 地域精神保健活動
7. 精神障害者社会復帰施策
8. ライフステージ各期の精神保健
9. 障害者の保健
演習課題

第15章 産業保健
1. 産業保健の定義と目的
2. 労働災害と事故
3. 産業看護
4. 労働衛生管理の展開
5. 労働衛生行政
6. 職業性疾患
演習課題

第16章 国際保健
1. 国際保健の意義
2. 開発途上国の健康問題
3. 国際保健協力の仕組み
4. 主な国際機関
5. 国際保健の今後の課題
演習課題

各章末の演習課題解答

付録
看護師国家試験既出問題
索引
 本書の基盤は1983年に発行された「標準看護学講座8 社会保障制度と生活者の健康公衆衛生学」であり、第6版まで出版された。その改訂版として2008年からは「よくわかる専門基礎講座 公衆衛生」と名を改め、今回の改訂は第8版となる。
 公衆衛生学の目的はWinslowの定義にもあるように、「病気の予防、寿命の延長、肉体的・精神的健康と能率の増進」である。国際連合はミレニアム開発目標として(1)極度の貧困と飢餓の撲滅、(2)普遍的初等教育の達成、(3)ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上、(4)幼児死亡率の削減、(5)妊産婦の健康の改善、(6)HIV/エイズ、マラリア、その他の疫病の蔓延防止、(7)環境の持続可能性の確保、(8)開発のためのグローバル・パートナーシップの推進を提案した。この中の(4)〜(7)は公衆衛生学の重要課題といっても過言ではない。わが国においても公衆衛生の課題は、生活習慣病対策・少子高齢社会問題・新興感染症対策・地球的規模の環境問題・医療・福祉制度の改革など多種多様である。
 また、公衆衛生学の対象は、患者のみならず健常人を含めた人口集団・地域社会である。看護師・保健師には医療チームの重要な担い手として、治療医学にとどまることなく、広範な公衆衛生・地域保健活動の知識と実践が必要とされる。
 本書は、「第6章 学校保健」を松木勇樹先生、「第10章 食品衛生」および「第11章 国民栄養」を横山公通先生、「第12章 環境保健」を雨谷敬史先生、「第13章 社会保障と社会福祉」を船水浩行先生、「第16章 国際保健」を木ノ上高章先生に、それぞれの専門の立場からご執筆いただいた。
 また、自己学習のために、各章末には学習内容をチェックする演習課題(正解は巻末)、巻末には看護師国家試験の既出問題から公衆衛生に関する問題を抜粋し掲載したので、ご利用いただきたい。
 21世紀の医療を担う看護師・保健師などの医療専門職あるいは社会人として活躍される方々が、本書によって「公衆衛生学」を学び、社会的貢献をされる一助となることを願うものである。
 なお本書の出版にあたり、金原出版の福村直樹社長、編集部の芳賀なつみ氏のご尽力、ご配慮に感謝を申し上げる。

 2017年1月
 編者