睡眠呼吸障害(いびきと睡眠時無呼吸症候群)診療の手引き

わかりやすい図、表で理解力倍増!! 医師はもちろん、コメディカルの方々にも最適!!

西村 忠郎
定 価 1,980円
(1,800円+税)
発行日 2006/09/20
ISBN 978-4-307-37083-7

B5判・52頁・図数:34枚・カラー図数:14枚

在庫状況 なし

 これまで睡眠呼吸障害に対しては,耳鼻咽喉科のみならず,呼吸器内科,循環器内科,精神神経科,歯科口腔外科など種々の科で取り扱われてきたが,睡眠呼吸障害の中では閉塞性呼吸障害が多くを占める。閉塞の原因は鼻腔,咽頭,喉頭などの耳鼻咽喉科領域に存在するので,視診やファイバースコープなどによる診断面で耳鼻咽喉科が最も有利な立場にある。また,いびきの音源も鼻腔,咽喉頭などにあることが多く,耳鼻咽喉科の守備範囲にある。
 治療面においても,耳鼻咽喉科は外科的治療手段と経鼻的持続陽圧呼吸療法(nasal continuous positive airway pressure:NCPAP)などの非外科的治療手段を有しており,多種の治療手段を選択することが可能である。
 この手引きでは成人および小児の睡眠呼吸障害(特に閉塞性呼吸障害)を取り扱った。また,大学や病院勤務医のみでなく,耳鼻咽喉科の実地医家を念頭に置き,さらに検査技師や看護師などコメディカルの中で睡眠呼吸障害に関心のある方にも参考になるよう配慮した。
おもな内容
■第 1 章 成人の睡眠呼吸障害
◆成人のいびき, 無呼吸の病態
 肥満の影響/睡眠体位の影響/扁桃肥大の影響/アルコール摂取の影響/鼻閉の影響/加齢/軟口蓋低位/小顎症による気道の狭小/その他
◆広義の合併症
 疾患自体の問題/社会的問題  
◆診断 
◆診断基準  
◆診断手順
 問診/診察/検査 1)レントゲン検査 2)ファイバースコピー 3)頸部CT・MRI 4)鼻腔通気度検査 5)睡眠検査 6)睡眠中ビデオ撮影・いびき音録音 7)その他の検査  
◆適応と治療の選択  
◆インフォームドコンセント  
◆治療
 外科治療  1)口蓋垂,軟口蓋の形成術:UPPP  2)口蓋扁桃摘出術  3)鼻内手術(鼻中隔手術,下鼻甲介手術) 4)舌根部の手術  5)気管切開術  6)高周波治療(下鼻甲介,軟口蓋,舌根部)  7)LAUP(Laser-assisted uvulopalatoplasty)/保存治療  1)NCPAP 療法(経鼻持続陽圧呼吸)  2)口腔内装置  3)減量  4)側臥位による就寝 5)生活習慣の改善 
◆経過観察
 推奨観察頻度/検査項目
■第 2 章 小児の睡眠呼吸障害
◆小児の睡眠呼吸障害の病態  
◆診断
 臨床症状/診断基準 
◆診断手順
 診断上の留意点/問診項目/診察 1)視診/検査 1)一般検査 2)簡易睡眠検査 3)終夜ポリソムノグラフィー  
◆経過観察 
◆適応と治療の選択  
◆治療
 外科治療 1)口蓋扁桃摘出術,アデノイド切除術 2)気管切開術/保存的治療 1)NCPAP 治療/減量
◆略語(Abbreviation)