薬剤耐性菌による上気道・下気道感染症に対する治療戦 私の治療選択

山中 昇 / 横田 俊平
定 価 5,076円
(4,700円+税)
発行日 2002/08/20
ISBN 978-4-307-37066-0

B5判・244頁・図数:99枚・カラー図数:4枚

在庫状況 なし

 小児の上気道・下気道感染症の臨床像の変貌に関与する要因としては,第1には,ペニシリン耐性肺炎球菌やβ−ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌に代表される起炎菌の薬剤耐性化が,第2には集団保育をはじめとする社会生活環境の変化が,第3には宿主の免疫能の関与が考えられる。したがって,難治性・反復性の気道感染症に対しては,上記の要因を念頭において的確な治療戦略を立てると同時に,これ以上の薬剤耐性菌の増加を防ぐ対策を講じなければならない。
 感染症の治療の際には,薬剤耐性菌を増加させることなく,適切な治療選択を行うために以下のような自問自答を行うべきである。
 1."本当に抗菌薬は必要か?"
 2."起炎菌は何か,耐性菌ではないか?"
 3."適切な抗菌薬,投与量,投与期間は?"
 上記の質問に対して的確な解答を得るうえで,本書が有用な座右の書となることを切に望む。
■上気道・下気道感染症における薬剤耐性菌の現状
■薬剤耐性菌に対する抗菌薬の選択
■薬剤耐性菌感染症と保育園−薬剤耐性菌保菌をどうするか
■重症度分類と治療ガイドライン
 米国疾病対策センターによる急性中耳炎および急性副鼻腔炎に対する治療ガイドライン
 日本における重症度分類と治療ガイドライン
■上気道薬剤耐性菌感染症に対する治療選択
◆中耳炎
 スコアリングに基づいた重症度分類と治療実際
 入院,抗菌薬点滴治療の適応症例
 診療所における薬剤耐性菌
◆難治性中耳炎の取り扱い
◆鼻副鼻腔炎
 小児鼻副鼻腔炎の治療の実際
 病因からみた治療選択(アレルギー,感染)
 成人の鼻副鼻腔炎の治療(特に慢性期の治療)
◆扁桃炎
 扁桃炎の重症度分類と治療選択
 細菌性,ウイルス性炎症をどう鑑別するか,小児の扁桃炎の治療
 成人の急性扁桃炎の治療
■上気道感染症に対する処置の重要性
 鼓膜切開,換気チューブ留置:適応,時期,期間
 鼻腔洗浄,吸引,ネブライザー治療
 咽頭ネブライザー治療,扁桃に対する陰窩洗浄,ルゴール?塗布など
■上気道の慢性炎症に対するマクロライド少量長期投与をどう考えるか?
 適応と実際の治療
■下気道薬剤耐性菌感染症に対する治療選択
 小児期の下気道感染症における薬剤耐性菌の現況
 薬剤耐性菌下気道炎の感染経路の推定と対応
 薬剤耐性菌インフルエンザ菌による気管支肺感染症と治療の実際
 薬剤耐性菌肺炎球菌による肺炎と治療の実際