子宮頸癌治療ガイドライン 2017年版 第3版

鏡視下手術、子宮温存術式、HRTなどのCQが新設され、6年ぶりの改訂!

編 集 日本婦人科腫瘍学会
定 価 3,456円
(3,200円+税)
発行日 2017/07/30
ISBN 978-4-307-30133-6

B5判・224頁・図数:2枚

在庫状況 あり

6年ぶりの改訂となる2017年版では、鏡視下手術、子宮温存術式、センチネルリンパ節生検、治療後のホルモン補充療法などに関するCQが新設された。既存項目についても検索式を用いた網羅的な文献検索を行いアップデート。計35のCQを収載している。また、本邦でのエビデンスが十分でないCQには、「明日への提言」としてガイドライン委員会の見解も示された。
CQ、推奨一覧
フローチャート1 子宮頸部前癌病変(CIN3・AIS)ならびにIA期の治療(子宮頸部円錐切除術による診断に基づいた治療の流れ)
フローチャート2 IB期・II期の治療(扁平上皮癌と腺癌を含む)
フローチャート3 IB期・II期の術後補助療法(扁平上皮癌と腺癌を含む)
フローチャート4 III期・IV期の治療(扁平上皮癌と腺癌を含む)
フローチャート5 再発癌の治療(扁平上皮癌と腺癌を含む)
本ガイドラインにおける基本事項
 I 進行期分類/II 組織学的分類/III 手術療法/IV 放射線治療/V 化学療法/VI 緩和ケア

第1章 ガイドライン総説

第2章 子宮頸部前癌病変とIA期の主治療
総説
 I 子宮頸部前癌病変/II IA期
CQ01 円錐切除術で診断したCIN3とAISに対して推奨される対応と治療は?
CQ02 子宮温存治療後に再発したCIN3に対して、どのような治療が推奨されるか?
CQ03 IA1期に対して推奨される治療は?
CQ04 IA2期に対して推奨される治療は?
CQ05 単純子宮全摘出術後にIB期またはそれ以上と診断された場合、推奨される治療は?

第3章 IB期とII期の主治療
総説
CQ06 IB1・IIA1期扁平上皮癌に対して推奨される治療は?
CQ07 IB2・IIA2期扁平上皮癌に対して推奨される治療は?
CQ08 IIB期扁平上皮癌に対して推奨される治療は?
CQ09 IB・II期扁平上皮癌に対して術前化学療法(NAC)は推奨されるか?
CQ10 IB・II期に対して腹腔鏡下手術、ロボット支援下手術は推奨されるか?
CQ11 子宮温存術式の適応は?
CQ12 センチネルリンパ節生検によるリンパ節郭清の省略は推奨されるか?
CQ13 広汎子宮全摘出術の場合に卵巣温存は推奨されるか?
CQ14 IB・II期に対する傍大動脈リンパ節郭清・生検の意義は?
CQ15 IB・II期腺癌に対して推奨される治療は?

第4章 IB期とII期の術後補助療法
総説
CQ16 推奨される術後補助療法は?
CQ17 術後補助放射線治療を施行する場合、推奨される照射方法は?
CQ18 傍大動脈リンパ節領域への予防照射の適応は?

第5章 III期とIV期の主治療
総説
CQ19 III・IVA期に対する初回放射線治療では、放射線治療単独と同時化学放射線療法(CCRT)のいずれが推奨されるか?
CQ20 III・IVA期に対して同時化学放射線療法(CCRT)を施行する場合、推奨される薬剤は?
CQ21 III・IVA期に対して主治療前に施行する化学療法は推奨されるか?
CQ22 III・IVA期に対して初回手術療法は推奨されるか?
CQ23 IVB期に対して推奨される治療は?
CQ24 III・IV期腺癌に対して推奨される治療は?
CQ25 TNM分類のT3、T4で傍大動脈リンパ節転移のある症例の治療は?

第6章 再発癌の主治療
総説
CQ26 前治療として放射線治療が施行されていない場合、骨盤内に限局した再発に対して放射線治療は推奨されるか?
CQ27 照射野内再発に対して推奨される治療は?
CQ28 照射野外再発、あるいは放射線治療を施行していない場合の骨盤外再発に対して推奨される治療は?
CQ29 再発癌に対して全身化学療法を行う場合、推奨されるレジメンは?

第7章 妊娠合併子宮頸癌の治療
総説
CQ30 妊娠中のCIN3・AISに対して推奨される対応は?
CQ31 妊娠中にIA期が疑われる場合の対応は?
CQ32 妊娠中のIB・II期に対して推奨される治療は?

第8章 治療後の経過観察
総説
CQ33 治療後の経過観察として推奨される間隔は?
CQ34 治療後の経過観察において留意すべき項目は?
CQ35 治療後のホルモン補充療法は推奨されるか?

第9章 資料集
 I 抗悪性腫瘍薬の有害事象一覧/II 子宮頸癌に用いることが多い抗悪性腫瘍薬と保険適用の有無/III 略語一覧

文献検索式
索引
 日本婦人科腫瘍学会ガイドライン委員会が2002年に設置され、宇田川康博初代委員長と八重樫伸生第2代委員長のご尽力によって、初版の『卵巣がん治療ガイドライン2004年版』、『子宮体癌治療ガイドライン2006年版』、そして『子宮頸癌治療ガイドライン2007年版』が刊行されました。その後、片渕秀隆第3代委員長にバトンタッチされ様々な改訂が重ねられ、婦人科がんの中で最後に残っていた『外陰がん・腟がん治療ガイドライン2015年版』が発刊されました。現在は最新の卵巣がん2015年版(第4版)、子宮体がん2013年版(第3版)、子宮頸癌2011年版(第2版)が臨床の現場で活用されており、今回6年の歳月を経て第3版の子宮頸癌治療ガイドラインの改訂・発刊に至りました。
 ガイドラインは発刊されると必ず、日本癌治療学会がん診療ガイドライン評価委員会とMINDS(Medical Information Network Distribution Service:厚生労働省委託事業:EBM普及推進事業)より評価を受け、その評価をもとにガイドライン改訂時に指摘を受けた点を改善するべく検討委員会で討論し、ガイドライン作成の方向性を確認しながら進めていきます。本ガイドラインでは、第1章 総説にその作成手順が詳細に記載されております。是非お読みいただきたく思います。
 今回の子宮頸癌治療ガイドライン2017年版(第3版)では、以下の点を追加・改変・変更いたしました。

■ ガイドライン評価時に指摘され改善したこと
1.ガイドライン推奨決定過程、COIについて第1章 総説に詳細に記載しました。
2.ガイドライン作成に婦人科医、放射線腫瘍医、腫瘍内科医、病理医だけでなく薬剤師、看護師、患者会代表者にも加わって頂きました。
3.エビデンス収集を日本図書館協会の協力を得て検索式を用いて行い、ガイドライン巻末にまとめて掲載しました。

■ 委員会内で指摘され改善したこと、あるいは追加した内容など
1.本邦でのエビデンス、臨床的検証が不足しているCQに関しては、「明日への提言」としてガイドライン委員会の意見を掲載しました。
2.巻頭にCQ、推奨、推奨グレードをまとめて一覧表として掲載しました。
3.CIN3とAISを子宮頸部前癌病変として扱いました。
4.IB期とII期の主治療の章に鏡視下手術、子宮温存術式、センチネルリンパ節生検のCQを新規に設けました。
5.治療後のホルモン補充療法についてのCQを新規に設けました。

 最善を尽くして完成させたガイドラインでありますが、日本婦人科腫瘍学会会員諸氏、本書を手にされた多くの方々、そしてご後援頂いた日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本産科婦人科内視鏡学会、婦人科悪性腫瘍研究機構、日本放射線腫瘍学会、日本病理学会にさらなるご叱正を請いながら、次の改訂に繋げていくことは申すに及びません。

 今回の作成にあたり、宇田川康博名誉教授、八重樫伸生教授、片渕秀隆教授の歴代委員長には常に貴重で的確なご助言を頂きました。また、作成のパートナーである永瀬智副委員長、そして、田代浩徳、榎本隆之、万代昌紀、小林陽一の各小委員長、田畑務担当理事、金内優典主幹事、各CQ担当ガイドライン作成委員各位の懸命且つ献身的なご尽力に深甚なる謝意を表します。さらに、理事会、代議員会、会員の皆様の暖かいご支援に心からお礼申し上げます。最後に、編集の過程で昼夜を問わずご苦労頂いた本学会事務局の安田利恵さん、ならびに金原出版株式会社編集部の安達友里子さんをはじめ関係の方々に感謝申し上げます。

 2017年7月 日本婦人科腫瘍学会ガイドライン委員会 委員長 三上 幹男