これだけは知っておきたい 先天性股関節脱臼診療のポイント

山田 順亮
定 価 3,960円
(3,600円+税)
発行日 2002/05/01
ISBN 978-4-307-25118-1

B5判・108頁・図数:120枚

在庫状況 なし

 最初の第1章において,著者が体験した先天股脱の歴史・治療方法の変遷について事例をあげて述べ,現在の治療方針に辿り着いた経緯について著した。第2章では,先天股脱の診断方法についてその要点のみを述べた。第3章では,新生児期・乳児期・幼児期など各月齢層に分けて初期治療のポイントについて,とくに保存療法に重点をおいて述べた。第4章では,補正手術の概略について歴史的経緯を踏まえ,主として大腿骨転子間減捻内反骨切り術とSalter骨切り術についてその得失を述べた。第5章では,先天股脱はいつまで経過を見るべきかについて,著者の見解を述べた。また,最後の第6章では,OHTを取り入れた先天股脱の治療体系とその結果として,著者が直接扱った症例の治療成績をありのままにまとめた。
 若い整形外科医が初めて先天股脱と出会った時のガイドブックの一つとしてお役立て頂きたい。
■私が体験した先天股脱治療方法の変遷
Lorenz式徒手整復時代とその反省
Riemenbugel(Pavlik harness)の導入と先天股脱研究会の発足
Overhead Traction法の導入
先天股脱の予防の概念
超音波診断の導入
先天性股関節脱臼という用語について
■先天股脱の診断
早期発見・早期治療の必要性
一般的臨床症状と診察にあたっての注意事項
先天股脱の画像診断
■先天股脱初期治療のポイント
私の治療方針・基本理念
初期治療の実際=保存療法
初期治療の実際=観血的整復術
■補正手術の要点
大腿骨減捻内反骨切り術(DVD)
Salter骨盤骨切り術
■先天股脱は治療後いつまで経過をみるべきか
なぜ経過をみるのか
■OHTを取り入れた先天股脱の治療体系とその結果の概略
治療体系
結果
これらを総括した「患者から教えられた先天股脱診療の5つのポイント」