患者さんと家族のための放射線治療Q&A 2015年版

しくみがやさしくわかり、不安が解消する、放射線治療の公式本。

編 集 日本放射線腫瘍学会
定 価 2,376円
(2,200円+税)
発行日 2015/11/20
ISBN 978-4-307-07101-7

B5判・184頁

在庫状況 あり

放射線治療は手術、薬物療法と並ぶがん治療の3本柱の1つで「切らない治療法」と注目される一方、」「放射線」という言葉に思わぬ悪影響が出るのではないかと心配する患者さんもいます。そこで本書は、放射線でがんが治るしくみ、治療の進め方や生活上の注意点、患部ごとの治療法など、“正しい”知識をQ&A形式で簡単に解説します。また、各種放射線治療機器や薬物併用療法など、患者さんの関心が高いトピックも満載です。
序文
出版にあたって
執筆者一覧
 
■放射線治療とはどのような治療ですか。
 Q1 手術や薬物療法とは何が違うのですか。
 Q2 放射線診断と放射線治療は何が違うのですか。
 Q3 放射線治療はどこで受けることができ、誰が行うのですか。
 Q4 転移したがんにも放射線治療は有効ですか。

■放射線治療を受けるにあたっての心配ごとについて教えてください。
 Q5 放射線治療はからだに悪くないですか。
 Q6 放射線治療の費用はどれくらいかかりますか。粒子線治療の費用や高額療養費制度、先進医療などについても教えてください。
 Q7 放射線治療はどれくらいの日数がかかりますか。
 Q8 放射線治療中も普通に生活できますか。

■放射線治療を受けることにしましたがもう少し教えてください。
 Q9 放射線治療の実際の手順について教えてください。
 Q10 放射線療法の併用療法について教えてください。

■放射線治療中から直後の生活について教えてください。
 Q11 放射線治療中から直後の生活上の注意について教えてください。
 Q12 放射線治療中に不安になりがちな点について教えてください。
 Q13 射線治療の効果はどのように判定するのか教えてください。

■放射線治療部位別の治療法を教えてください。
 Q14 脳・脊髄への放射線治療について教えてください。
 Q15 頭頸部(顔からのど)への放射線治療について教えてください。
 Q16 胸部(乳房、肺、食道など)への放射線治療について教えてください。
 Q17 上腹部(膵、肝など)への放射線治療について教えてください。
 Q18 下腹部(前立腺、子宮、膀胱、直腸など)への放射線治療について教えてください。
 Q19 骨軟部(骨、筋肉など)・皮膚への放射線治療について教えてください。
 Q20 リンパ・血液のがんへの放射線治療について教えてください。
 Q21 こどもへの放射線治療について教えてください。
 Q22 がん以外の病気での放射線治療について教えてください。
 Q23 放射線治療後の生活について教えてください。

■がん放射線治療のしくみについて教えてください。
 Q24 放射線治療は、なぜがんに有効なのですか。
 Q25 治療に使う放射線の種類と装置について教えてください。
 Q26 放射線治療の方法について教えてください。

索引
 このたび、『患者さんと家族のための放射線治療Q&A』 (2015年版)を刊行する運びとなりました。この放射線治療Q&Aは、以前から日本放射線腫瘍学会(JASTRO)ホ−ムペ−ジ(http://jastro.or.jp/)に設けられている患者さんのためのQ&Aコ−ナ−が好評であったため、新たな質問を追加し、日本放射線腫瘍学会広報委員会が一冊の本にまとめたものです。執筆・校正に多くの時間と労力を注がれた猪俣泰典広報委員長、唐澤克之前委員長、唐澤久美子編集責任者をはじめ広報委員各位に敬意を表します。

 本書には、放射線治療の物理的、生物学的背景、放射線治療の適応となる疾患および病態、照射部位ごとの起こりうる有害事象とそれへの対策などがわかりやすく書かれています。放射線治療の基本は、放射線をできるだけがんに集中させ、周囲の正常組織にはできるだけ当たらないようにすることで、長年、照射精度の向上を目指して努力が積み重ねられてきました。それが近年、新しい照射法の開発やリニアック(直線加速器)の高度化によってレベルアップしています。

 本書では、強度変調放射線治療(IMRT)、定位放射線治療、画像誘導放射線治療(IGRT)、粒子線治療などの最新の高精度放射線治療についてもくわしく解説されています。
国立がん研究センタ−がん対策情報センタ−によると、2015年に新たにがんと診断される予測がん罹患数は98万人、予測がん死亡数は37万人に増加しています。このうち放射線治療を受ける患者さんは年間約24万人です。この数はとても多いようですが、欧米の放射線治療を受ける患者割合の半分程度です。これには疾患構成や医療制度の違いが関係していると思いますが、患者さんや家族がいたずらに放射線治療の有害事象を心配し、がんを切らずに治す放射線治療の良さをご存じないことも一因と考えています。この放射線治療Q&Aは、そのような方々の心配や疑問に答える形式で書かれており、安心、納得して放射線治療を受けられるがん患者さんが増えることを期待しています。

 日本放射線腫瘍学会は、2012年に公益社団法人に認められました。がんの放射線治療についての普及、啓発活動は学会事業の柱です。本書が放射線治療の普及に役立つことを祈念します。

公益社団法人 日本放射線腫瘍学会 理事長
西村 恭昌