ものがたりの解剖学

縦書き、ふりがな付で絵物語風に解説。異色の解剖学入門書登場!

著 者 山鳥 崇
定 価 3,300円
(3,000円+税)
発行日 2017/10/20
ISBN 978-4-307-03054-0

A5判・300頁・図数:174枚

在庫状況 あり

2004年刊行の『物語ひとのからだ』を全面的に見直すとともに同書には含まれていなかった器官・臓器を新たに書き下ろして全身を網羅した新版です。人体の構造と機能を絵物語風にやさしく解説するスタイルは変わっていません。広く一般の方々にも読みやすいように縦書き、ふりがな付とし、横文字も最小限に留めています。医学・医療の分野を志す方々には、本格的な専門書を開く前に、身近な医学の案内書として利用できます。
第1章 細胞
第2章 上皮組織と支持組織
第3章 骨 その一 骨とは
第4章 骨 その二 頭蓋骨と椎骨
第5章 骨 その三 胸郭と上肢の骨
第6章 骨 その四 下肢帯と下肢の骨
第7章 関節
第8章 筋組織
第9章 主要な骨格筋
第10章 血液
第11章 心臓
第12章 血管
第13章 主要な動脈
第14章 主要な静脈と門脈
第15章 リンパ
第16章 視覚器
第17章 聴覚器と平衡覚器
第18章 気道と嗅覚器
第19章 肺
第20章 口腔・唾液腺・味覚器
第21章 咽頭・食道・胃
第22章 腸と腹膜
第23章 肝臓と胆嚢
第24章 膵臓
第25章 下垂体
第26章 甲状腺と上皮小体
第27章 副腎(腎上体)
第28章 皮膚
第29章 皮膚の付属器と感覚受容器
第30章 腎臓と尿路系の器官
第31章 男性生殖器
第32章 女性生殖器
第33章 神経組織
第34章 中枢神経系 その一 大脳(終脳)
第35章 中枢神経系 その二 間脳
第36章 中枢神経系 その三 小脳
第37章 中枢神経系 その四 脳幹
第38章 中枢神経系 その五 脊髄
第39章 末梢神経系
第40章 自律神経系
*あとがき*

 本書はもともと平成十六年に出版した『物語ひとのからだ』の続編としてまとめたものです。しかしこの際前編と一緒にして解剖学の案内書として一冊の本にしたほうがよいということで、書き直したものです。この物語は、そもそも遺体を解剖学の教育と研究のために献体する団体である「神戸大学のじぎく会」の機関紙「のじぎく通信」に連載を始めたもので、その読者である一般の方々、あるいは解剖学や組織学を学び始めた医学・医療分野の学生のために人体の構造と機能をわかりやすく解説するのを目的としていました。

 このような主旨から本書は誰にも読みやすいように縦書きにしました。また横文字は必要最小限に止め、解剖学名は出来るだけ日本語のものを使うようにしました。内容は決して充分なものでなく、表現も不適切なものが多いかもしれませんが、一般の方々のみならず、これから、あるいは近い将来、医学・医療の分野を志す若い人達に、分厚い専門書を開く前に、身近な医学の物語的案内書としてひもといて頂ければ幸いです。

 また私のかつて在籍した弘前大学医学部で長く解剖学の教授をつとめられた河西達夫先生と神戸大学医学部神経発生学講座の寺島俊雄前教授にはいろいろとご教示頂きました。また旧友の松浦重之画伯には説明図の作成を手伝って頂きました。これらの方々に深く感謝する次第です。さらに引用させて頂いた文献の著者の方々に感謝いたします。

 最後に本書の出版に協力頂いた金原出版編集部の森崇氏及び元編集部の井上拓夫氏に感謝いたします。

平成二十九年秋

山鳥 崇