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CSTDを使う場合,または,極めて微量の揮発性のHDを取り扱う場合を除いて,揮発
性があるHDの調製に用いるべきではない‌

1)〜5)

安全キャビネットクラスⅡの問題点として,HEPAフィルターからのHDのエアロゾ

ルの排出,安全キャビネット前面からの薬剤漏れが指摘され,より厳重な作業ができる
クラスⅢやアイソレーターが推奨されている‌

1)〜4)

表8 安全キャビネットのクラス分類と特徴

(JIS規格K3800‌2009年より)

クラスⅠ

作業者への曝露・感染防止は可能だが,無菌操作を必要としない場合に使用する。

クラスⅡ

作業者への曝露・感染防止が可能であり,無菌操作を必要とする場合に使用する。

クラスⅢ

高度の危険性を持つ生物材料を取り扱うことが可能な開口部のない密閉形のキャビネッ
トである。作業用の手袋,試料および器具の出し入れ用の高圧滅菌器等を装備する。流
入空気と排気の両方をHEPAフィルターで処理し,作業空間は作業室に対して陰圧であ
る。

表9 安全キャビネットクラスⅡのタイプ分類

(JIS規格K3800‌2009年より)

タイプA1

タイプA2

タイプB1

タイプB2

使用目的

生物材料および不揮発性有害物質
の取り扱い。少量の揮発性物質・
ガスの取り扱いを含む。

生物材料および相当量の揮発性
有害物質の取り扱い

排気

室内排気。少量の揮発性有害物
質・ガスの使用には,開放式接続
ダクトによる室外排気。

密閉式接続ダクトによる室外排気

吸気流平均風速

0.4m/s以上

0.5m/s以上

間口1m当たりの平均排気量

0.066㎡/s以上

0.100㎡/s以上

タイプB1(一部循環)

タイプB2(全排気形)

清浄空間
汚染空間(正圧     負圧   )

タイプB1, B2ともに密閉式ダクトによる室外排気

図5 安全キャビネットクラスⅡの構造および特徴の例

(JIS規格K3800‌2009年より)