卵巣がん治療ガイドライン2015年版

258

再発卵巣癌

CQ 26

Disease free interval(DFI)が6カ月未満の再発
で推奨される化学療法のレジメンは?



推 奨

前回治療と交差耐性のない単剤治療が奨められる

(グ

レードB)

解 説

多剤併用療法が単剤療法に勝るという報告はなく,単

剤による治療が基本となる。単剤によるいくつかの
RCTが実施されたが,薬剤選択の基本は前回治療と交
差耐性のない薬剤を選択することである。

表4

は保険

適用のある二次化学療法である。これらの薬剤をどの順
序で用いるかについてのエビデンスは得られていない。
薬剤の投与量ならびに投与間隔は海外報告と本邦におけ
る用法用量規定に基づいた目安であり,実際の治療では
全身状態に応じた変更が必要である。多剤併用療法は単
剤療法に比較して高い奏効率が報告されているが,必ず
しも延命効果は得られず毒性も強くなることから,現時
点ではその実施は臨床試験にとどめるべきである。

また,化学療法(毎週パクリタキセル,リポソーム化

ドキソルビシン,トポテカン)へのベバシズマブの上乗せ
効果を検証する試験が最近発表された。化学療法単独群
とベバシズマブ併用群では,併用群の方がPFSの改善が
認められたが,OSに関しては有意差を認めなかった。