39
子宮頸がん
いう方法を積極的に取り入れることなどによって予防策がとられています。そ
の結果、術後合併症の発生頻度は以前に比べて減少傾向にあります。
なお、若い人の場合、広汎子宮全摘出術でも卵巣を摘出せずに温存すること
が可能です(Q09参照)。
その他の治療法
近年、ⅠA2期で妊娠を強く望む場合には、広
こうはんしきゅうけいぶてきしゅつじゅつ
汎子宮頸部摘出術という妊娠
の可能な手術が、いくつかの病院で行われています。この治療法については
54ページをご覧ください。
また、がんの浸潤の程度などによっては、子宮頸部円錐切除術が可能という
報告もあります。しかし、子宮頸部円錐切除術だけで済ますことの安全性につ
いては意見の一致が得られている状況ではありません。
その他、海外ではⅠA2期に対して手術を行わず、放射線治療単独の治療
(42ページ参照)も選択肢のひとつとされています。
単
たんじゅんしきゅうぜんてきしゅつじゅつ
純子宮全摘出術
図1
準
じゅんこうはんしきゅうぜんてきしゅつじゅつ
広汎子宮全摘出術
図2
広
こうはんしきゅうぜんてきしゅつじゅつ
汎子宮全摘出術
図3
基本的な切除範囲
卵巣を温存する場合の切除部分