85

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

 intra-fractional variation(治療前後)

治療前の位置照合

治療後の位置照合

再度確認

治療ビーム照射

照射中に位置が

変動

位置ずれなし

治療計画での位置

実際の患者の位置

O.K.

 inter-fractional variation(全治療期間)

Day 2

Day …

last

ずれ(小)

ずれ(大)

ずれ(ほぼなし)

Day 1

 

 ある治療日における照射中の動きを指す。

 

 治療時間が長くなりやすい治療(IMRT,SBRT等)

において,特に重要となる。

 

 治療前の位置照合を正確に実施することによって,

セットアップに伴う位置誤差を限りなく小さくする
ことができる。

 

 治療ビーム照射中,術者はモニターから患者の様子

を観察しているため,大きな体動(咳,くしゃみ等)
があれば,位置照合をやり直すことができる。

 

 一方,ビーム照射中の体内の様子(腸管ガス等)を

知ることはできない。治療ビーム照射後に再度位置
照合を行うと,治療前とは若干異なる場合がある。
これをintra-fractional variationという。

 

 毎回の治療日ごとの照射位置の変動(ずれ)であり,

患者側,術者側両方に依存する。

 

 畜尿量や腸内ガスの状態等,制御困難な生理的因子

に大きく依存する。

 

 治療期間が長くなる場合,体型の変化にも左右され

る。

 

 症例により異なるが,多い場合は40回程度に分割し

て照射が行われる。

 

 患者体内の様子(腸管ガス,蓄尿量等)が毎日,完

全に同じ状態となることはない。また,セットアッ
プを実施する術者が毎回同じとも限らない。

 

 inter-fractional variationは少ない方が良い。

  3 変 動(variation)

マージンを考える際に重要な要素としてvariation(変動)という概念がある。1回の照射前後におけ

る変動(intra-fractional variation)と,全治療期間での変動(inter-fractional variation)の2種類があ
る。