84

 internal margin

呼吸によるinternal marginの場合,

肺の膨張に伴い,位置がずれる

呼 吸

嚥 下

蓄尿量

腸内ガス

胃内容量

呼吸性移動がない場合

大きな呼吸の場合

internal margin

として考慮すべき項目

 setup marginとして考慮すべき項目

球が入ったファントム

レーザーとのずれ

実 線:レーザーの中心

破 線:位置照合装置の中心

位置照合装置等の精度

術者の個人差

 

 internal marginは患者の生理的な活動に起因するものである。

 

 internal marginとして考慮すべき項目に呼吸,嚥下,蓄尿量,腸内ガス,胃内容量などが挙げられる。

 

 設定するinternal marginの値は,照射する部位ごとに異なる。

 

 肺や腹部に対する照射の場合には,呼吸性移動が大きいため,marginを大きくする必要がある。一

方,四肢などへの照射の場合には,internal marginとして考慮すべき項目が少ない。

 

 setup marginとして含むべき項目に,使用する位置照合装置の精度と,セットアップを行う術者の個

人差が挙げられる。

 

 治療計画では照射すべき標的に対して,アイソセンタ(回転中心)が定義されている。このアイソセ

ンタを,治療室内のレーザーと種々の位置照合装置を用いて合わせることになるが,それらの誤差を
ゼロにすることは困難である。その誤差をsetup marginとして含める。