72

  

3

 患者固定器具

  1 シェル

体幹部用シェル

頭頸部用シェル

頭部用シェル

型取り前

型取り後

シェルを用いることにより計画CT時から照射体位の再現,固定まで一連の作業を精度良く行うこと

ができる。

半透明で熱可塑性の性質をもち,60~70℃では柔らかく伸展し,常温で硬化する。簡単に型取りが可

能である。

メッシュ状に孔のあいたタイプのシェルが一般的である。

1.0~3.0 mm厚のシェルがある。

 1.0 mm:任意の形状に容易に形成できるが固定が不十分
 2.4 mm:最も多く用いられている
 3.0 mm:ビルドアップ効果の減少により皮膚表面線量が増加する

治療中に照射部位が変化(浮腫,体重減少など)すると,シェルによる固定精度が悪くなる場合があ

る。このような場合は,合わない箇所を温め直して再形成したり,不要な部分を切り取ることで対応
する。