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B点は,外子宮口より2 cm上方の点を通る水平面上で,正中線から5 cm外側の点である。

骨盤壁付近の線量の目安は骨盤壁浸潤・骨盤内転移に対する線量の指標。

図でB点を求める場合,

外子宮口(=オボイド先端)を基準の位置として,

タンデム(子宮の傾

き)に添って2 cm頭側の点を通る高さで,

正中線から両側5 cmの点となる(

は実例)。

画像診断の発展した現在ではB点の意義は乏しい。

 B点線量

タンデム

オボイド

2 cm

正 中

B点

5 cm

5 cm

B点

 

画像誘導小線源治療(image guided brachy therapy:IGBT)

近年の外部照射ではIGRTが欠かせない技術になっているが,小線源治療でも3次元画像を利用し

たIGBTが普及しつつある。

これまで子宮頸癌は2次元画像を用いて治療計画を行い,マンチェスター法に従い,A点に対して

線量処方を行ってきた。しかし,実際には腫瘍容積は患者によって大きく異なることがあり,A点が
腫瘍容積の内側にある場合や,A点が腫瘍容積のはるかに外側にある場合が存在していた。以前の2
次元画像(X線写真)では臓器や腫瘍の体積の情報が得られないため,A点に処方線量を正確に投与
したとしても,腫瘍に対する過小線量のため局所制御ができない,あるいはリスク臓器に対する過大
線量のため有害事象が発生するなどの危険があった。現在では,3次元画像を利用したIGBTによっ
て,腫瘍やリスク臓器の線量やDVHの確認も行えるようになり,患者毎に線量分布の調節が行え,
安全な小線源治療が可能となった。

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